夫の浮気が発覚したことは、そのパートナーである妻は程度の差こそあれ、ショックを受けることになるでしょう。今後どのような選択をとるにせよ、知っておきたいのはなぜ夫は浮気をしたのか、どうすれば浮気を回避できたのか、といった疑問への対処方法です。
浮気の原因によっては、再度夫とやり直したいと考える人もいるかもしれません。
この記事では、浮気夫にとって、妻とはどのような存在なのか、なぜ夫は浮気をするのかについて、その疑問にお答えします。夫の浮気が発覚した場合、すべきではない対処方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
浮気夫にとって妻とはどんな存在？
浮気をする夫にとって、妻はどんな存在なのでしょうか。夫が妻をどのような存在と考えているかは、パートナーシップによってさまざまですが、浮気夫にとっての妻は、主に以下の4つのパターンに分類されます。
妻は大切な存在。浮気は遊び
浮気夫の典型的なパターンとなるのが、単なる遊びというケースです。本来のパートナーは妻であるという事実は揺らいでおらず、夫自身もそのことをよくわかっています。
この場合における浮気は、夫にとっては遊び以外に他なりません。妻以外の女性と関係を持つことを単なるアクティビティの一種と考えており、新しいパートナーを求めている訳でもなければ、妻と比較してどちらがパートナーとして優れているか、という天秤にかけている訳でもありません。
とはいえ、婚姻関係にある男性が妻以外の女性と関係を持つことは、世間的には広く受け入れられるものではありません。そのことは夫も承知の上で浮気をしているため、妻にそのことを知られないよう努めています。
夫の浮気が発覚した際、強く感情的になったり、自分のことを必要以上に責めたりする前に、まずはこのような軽はずみな行動である可能性について考えてみると良いでしょう。復縁できる余地は大きく、話し合いやライフスタイルの見直しによる改善が期待できます。
妻はただの同居人。刺激を求めて浮気
妻は大切なパートナーであり、支えるべき家族がいることがわかっていても、長期にわたってその関係が続いていくと、そのような間柄にもマンネリが生まれてしまうものです。
このようなマンネリを打破するための刺激の一環として、浮気を選ぶ夫もいます。こちらも浮気は遊びであることは前提にあり、現在の妻との関係や家族関係を捨ててしまいたいとは考えていないものの、その時間を忘れるために浮気に及ぶという心理です。
一時的な刺激を求めての浮気についても、夫の中でパートナーシップは継続したいという意思が多かれ少なかれあることから、本来の関係をやり直せる可能性は高いと言えるでしょう。
妻は子供の母親。女性として見られなくなり浮気
夫との間に子供が産まれ、妻は母親としての役割が大きくなっていく中で浮気に及ぶ夫の中には、妻を女性として見れなくなってしまうケースが見られます。
妻はもはや夫のパートナーではなく、子供の母親としての存在が大きくなり、夫は妻を女性としてみることが難しくなっているのです。そして夫は妻以外の女性に興味を持ち、浮気に至るという流れです。
妻を子供の母親として見るケースは、夫もまた父親であるという立場を認めている一方、自分の中で捨てられない男性らしさに悩んでいることがあります。妻に性欲を向けることが難しいだけであり、暖かな家庭を築いていくことは夫の望みでもあることがほとんどです。
この場合においても、家族関係が根本から瓦解してしまうような事態になるケースを回避できる余地は大きいと言えます。簡単に言えば、夫は刺激的な遊び相手を求めているだけであるため、妻や家庭を捨てたい訳ではないからです。
妻は苦痛な存在。本気になれる人を求めて浮気
最も復縁が難しくなるケースは、妻が苦痛な存在に感じているために浮気に及ぶ場合です。夫にとって妻との生活が辛く、ストレスの大きいものである場合、浮気相手は単なる遊び相手でなく、新しいパートナーシップを築くための候補者です。
妻が苦痛を伴う存在となっていた背景は、これまでの過程や関係性によって大きく異なるため、一概にその理由を挙げることはできません。なぜ妻の存在が苦痛なのか、そもそも結婚というものが夫にとってどんな意味があるのかの折り合いがつかなければ、復縁は難しくなるでしょう。
夫が浮気する原因は何が考えられる？
浮気夫が浮気に至るまでには複数のパターンがあります。原因は、夫の求めるものや夫婦の関係性によって多様であるため、正しく把握することが大切です。
ここでは、夫が浮気に至る主な3つの原因を紹介します。
性欲を満たしたい
夫が浮気に至る最も大きな理由は、性欲を満たしたいという欲望によるものです。たとえ結婚をしたり、子供ができたりした場合でも、男性の性欲は独身時代とそう大きく変わるものではありません。家庭において夫とのセックスレスが続いている場合などは、それが原因で浮気に至る場合がほとんどです。
また、妻との性的な関係がうまくいっている場合でも、普段の関係がマンネリ化して新しい出会いを求める場合もあります。妻とは異なるタイプの女性に関心を抱いたり、はるかに若い年齢の女性に興味を持ったりする男性は多く、どれだけ良好なパートナーシップを築いていても回避は難しいものです。
夫の性欲のコントロールを妻の立場から行うのは困難ですが、日常的なコミュニケーションや適切な性交渉の機会を設けるなどの積み重ねによって、浮気のリスクを小さくすることはできます。
刺激が欲しい
性欲のはけ口というだけでなく、単純に刺激的な体験を求めて浮気に及ぶパターンもあります。浮気はしてはいけないこととわかっているからこそ、その背徳感を味わうために浮気をするというものです。
刺激を求めて浮気をする場合、日々の夫婦生活が単調に感じ、新しい体験が足りなくなっていると悩んでいることが根本原因にあると考えられます。逆を言えば、日々が刺激的で満ち足りたものであれば、浮気をしなくとも夫にとっては満たされるものがあるということです。
なぜ浮気をしたのかについては、その本音を本人に聞いてみないことにはわかりません。ただ、変わり映えのしない日々を過ごしていることに不満を抱えるそぶりを見せている場合、浮気の原因はそのような刺激の不足にあると考えられます。
魅力的な女性が現れた
夫が現在の夫婦関係そのものに悩みを抱えている場合、妻よりも魅力的に感じる女性と浮気に及ぶ可能性が高まります。現在の生活だけでなく、そもそものパートナーシップに不満を抱えていると、他の女性への興味関心が強くなり、浮気に至りやすくなります。
夫にとって魅力的な女性の基準がどのような人物かはさまざまですが、現在の夫婦関係や家庭を破綻させるほど魅力的なのか、何を目的とした浮気なのか、一度話し合ってみることが大切です。
浮気夫に対して妻が行ってはいけない行動4選
夫の浮気が発覚した場合、妻の立場からすればすぐにでも行動に移したいという気持ちが湧き上がってくるものです。浮気行為の発覚は自分にとって傷つく事態でありますが、必要以上に感情的になってしまい、事態をより悪化させてしまうリスクがあることにも警戒しなければなりません。
ここでは、浮気夫に対して妻が行うべきではない行動について、4つのパターンを紹介します。
浮気夫を感情的に責める
夫の浮気が発覚した際、まず控えたいのが感情的に夫を責めるというものです。カッとなって言いたいことを夫に全てぶつけてしまうと、夫婦関係がさらに悪化してしまう恐れがあります。特に夫婦関係を改善したいと考えている場合、このような感情的な態度が原因で夫にストレスを与え、離婚に発展してしまうこともあります。これは、場合によっては回避できた事態です。
たとえパートナーシップを解消するにしても、感情的な口論は今後の手続きを進めていく上で、障害となってしまうかもしれません。できるだけ冷静に問題に向き合い、対処することを心がけましょう。
衝動的に離婚や別居を切り出す
衝動的に離婚や別居といったアクションを切り出すのも良い選択肢とは言えません。そもそも夫の浮気が発覚したからといって、関係の修復が100%不可能であるとは限らず、単なる軽率な振る舞いであった場合には、十分に改善の余地はあります。
にもかかわらず、夫に弁解の余地を与えずしていきなり離婚や別居といった行動に移してしまうと、このようなパートナーシップの回復機会も失われ、大きく人生が変わってしまう恐れがあります。別居や離婚といった事態に発展した場合、その手続きや裁判に多くの時間が奪われるだけでなく、経済状況も一転して不安定になることも少なくありません。
浮気が発覚した場合、大切なのは冷静な状況判断を心がけることです。離婚の原因や現在の夫婦関係・家族関係をきちんと把握することで、ベストな選択肢が見えてくるでしょう。
浮気夫を監視する
夫の浮気が、夫に知られずに発覚した場合、その現場を突き止めようと自己判断で監視を行おうとする方も少なくありません。
近年はテクノロジーが発達したこともあり、誰でも簡単に、個人の行動を監視することができるようになりました。最近ではスマホにアプリをインストールしたり、スマホの設定を変更するだけで、相手の一挙一動を細かに監視できます。
ただ、このような浮気夫への監視行動は、場合によっては法律違反となることがあります。プライバシーの侵害や不正アクセス禁止法などに抵触し、刑事事件に発展するリスクもあるものです。
浮気夫の行動を監視して浮気の現場を押さえたい場合、感情的に行うのではなくプロの力を借りるなどの選択肢も検討すると良いでしょう。
浮気相手へ嫌がらせをする
夫の浮気が発覚した場合、夫へのストレスはもちろんですが、その責任を浮気相手に強く憶える人もいます。人によっては夫ではなく浮気相手に嫌がらせや脅迫を行い、浮気をやめさせるよう促すケースがありますが、これらは推奨できるものではありません。
というのも浮気相手への嫌がらせは、やり方によっては恐喝罪などの罪に問われることがあり、こちらも逮捕や刑事事件に発展することがあるからです。浮気相手との対峙を求める場合、一方的な嫌がらせや暴力行為ではなく、きちんとした話し合いの場を設けるべきです。
浮気夫とどう接する？ケース別の対処法
浮気が発覚した夫に対し、冷静に振る舞うことは難しいものです。場合によっては以前の関係には二度と戻れないと感じる人もいます。
ここでは、ケース別に適切な対処法を紹介します。どのような将来を求めるかによって、正しい対処法を選べるのが理想です。
離婚したい場合
夫の浮気の原因やこれまでの関係性をかえりみたが、関係修復の余地がないと感じる場合、離婚に向けてその準備や離婚を前提とした立ち振る舞いへシフトしなければなりません。
夫の浮気が原因の場合、基本的に妻は有利な条件で離婚調停を進めることができます。ただ、浮気の決定的な証拠がなければ慰謝料の請求などを有利に進めづらくなるため、プロの手を借りながらその調査を進めるべきです。
また、離婚に際しては個人の経済状況も大きく変化することとなります。慰謝料の請求はそのことも踏まえて行いますが、経済的な自立が担保できるよう生活のあり方やキャリアを見直したり、離婚後の暮らしについて、早い段階から計画を立てておくことも大切です。
再構築したい場合
夫の浮気については不快ではあるものの、浮気の原因や夫の振る舞いから関係修復の余地を感じる場合、離婚や別居を選ばない道もあります。
浮気となってしまった原因について話し合い、夫婦でその問題を解消できるよう取り組んだり、夫に家庭の中で居場所をきちんと設けたりすることで、正しいパートナーシップや家族関係を維持することができます。
また、浮気の原因が妻の言動などにある場合、どのような部分が夫にとって受け入れがたかったのかを話し合い、それを顧みることも必要です。
許せないが、すぐに離婚できない状況の場合
夫の浮気は許せないものの、すぐに離婚を選ぶことはできない場合、離婚を見据えつつも現在の関係を維持するという選択肢があります。
遅かれ早かれ離婚はするものの、十分な準備を整えて、リスクを抑えて離婚を成立させたい場合の選択肢です。夫の浮気の証拠を十分に集め、裁判を有利に進められるよう準備したり、経済的に自立したライフスタイルを構築したりすることが求められます。
特に夫婦の間に子供がいる場合、子供の進学や親権を誰が持つのか、そして離婚後はどのように夫婦で子供と接するのかなど、考えることは多くなります。離婚を選択する場合、子供の人生に与える影響も踏まえ、計画的に行動すべきです。
おわりに
この記事では、浮気をする夫は妻のことをどう考えているのか、そして妻は夫の浮気に対し、どのように立ち振る舞うべきなのかについて解説しました。
夫の浮気は許されるべきことではありませんが、浮気の原因を丁寧に紐解くことで、関係修復の手掛かりが見つかることもあります。すぐに別居や離婚を選ぶのではなく、まずは原因の特定と修復の可能性を探すことに力を入れ、感情的に振る舞うことは控えるよう心がけましょう。
