警視庁が平成30年度中に届出を受理した行方不明者は87,962人で、前年に比べ3,112人増加。過去10年間では、ほぼ横ばいで推移しているとのことです。
男女別では、男性56,379人、女性31,583人と、男性の割合が高く、年齢層別では20歳代が最も多くなっており、過去5年でも増加傾向、70歳以上も増加傾向のようです。
しかしこれはあくまでも届出が出されている数であり、届出が出されていないものを含めると、恐らく10万人近い人数になるのではないか、と言われています。
行方不明者の捜索はスピードが勝負
30年中に所在が確認等された行方不明者は84,753人でその内訳は
- 所在確認 72,949人
- 死亡確認 3,833人
- その他 7,971人(届出が取り下げられた者等)
つまり3千人以上の人は所在不明のままとなっており、届出が取り下げられた者等を含めると4千人の人間の所在が明らかになっていないことになります。
そして、所在が確認された「47.0%は行方不明者届出の受理当日」であり、「受理から1週間以内には79.8%」が所在確認されている。
このことからも行方不明者の捜索はスピードが非常に大事ということが言えます。
行方不明者の捜索を個人で行うのは難しい
捜索を行うためにはノウハウが必要です。
専門的な知識や捜索人員も必要となる場合が考えられます。
個人で行おうと考えても、そもそも捜索に費やす時間が無い、効率的な方法が分からない、やって良いこと悪いこと、すべきこと、やるべきではないことの判断ができないなど、闇雲に行っても成果は出ず、なかなか難しいと考えられています。
そもそも人探しはどのように行うのか
警察に捜索願を出す
家族や親しい人が行方不明になった場合、真っ先に思いつくのが警察に「行方不明者捜索願」を出すことでしょう。
捜索願を出すことができるのは基本的には血のつながりのある家族や親族となっていますが、同居者、雇用主などでも本人と密接な関係を証明できれば受理される場合があります。
しかし捜索願が受理されれば直ぐに捜索に当たってくれるのかというと、残念ながらそうではありません。
行方不明者は「特異行方不明者」と「一般行方不明者」という2つに区分され、実際に捜索が行われるのは事件性や緊急性が高く人命にかかわる事態と判断される「特異行方不明者」扱いとなった場合のみです。
では「一般行方不明者」扱いとなった場合どうなるのかというと、特に積極的に捜索を行う事はせず、警察官が日頃行っているパトロールや巡回連絡、未成年の補導や取締り、その他の警察活動の際に捜索願が出されている人物を確認した場合に、探されている本人と探している人(捜索願を出した人)にその事実を告げるのみとなっており、警察で保護をするという事はありません。
なので「一般行方不明者」と扱われたケースでは、成人した大人が自分の意志で行方をくらましていると判断されることが多く、事実上は見つからない、もし見つかっても探している側が自身で保護しなければならないという事になります。
民間の調査会社や探偵に依頼する
警察に「行方不明者捜索願」を出し「一般行方不明者」と扱われた場合や、「特異行方不明者」に該当するケースでも諸事情により自分では捜索願が出せないケース、密接関係者とされず捜索願が受理されないケースでは自力での捜索を行わなければなりません。
その場合は民間の調査会社や探偵に依頼するのが一般的な方法になります。
民間の調査会社や探偵が行う人探しとは
疎遠になった親族や友人・知人を探したい
昔は転校や転勤・進学や就職の為の上京などをきっかけに関係が疎遠になる事も珍しくありませんでした。
現在は携帯電話が普及しSNS等のツールもあるため、繋がりが完全に断たれてしまうことは少なくなったかもしれません。
それでも何となく音信が途絶えてそれっきりというパターンもあるでしょう。そのようなケースの人探しは、故意的に行方をくらましているわけではありませんので比較的探しやすい場合も多くあります。
初恋の人や恩師を探したい
青春時代の初恋の人やお世話になった恩師に会いたいと探偵に依頼するケースがあります。
この場合も故意的に行方をくらましているわけでは無く、むしろあなたがそう思っているように、相手も会いたがっている可能性があります。
卒業名簿や教員名簿など、当時の手掛かりとなるものが存在することも多く、聞き込みや取材などで再会を果たすケースは少なくはありません。
夫や妻・子供などの家出人捜索
誘拐などの事件性が無い場合の家出人は、自分の意志で故意的に行方をくらましているのですが、どういった理由で家出をしたのかが重要となってきます。
夫婦間の場合は不仲や金銭問題、異性問題などが多いですが、DV問題で家出をしている場合は依頼を受けることは出来ません。
これは捜索後に居場所がDVシェルターだった場合も同様です。
子供の家出の場合、未成年であれば警察に捜索願を出し、事件性が高いと判断されれば大規模な捜索が行われる可能性もありますが、それは幼い子供が対象となる傾向にあります。
家出した子供が中高生や成人しているケースで事件性が無く故意的に行方をくらましている場合は、捜索願を出しておきそれとは別に探偵に依頼して自分たちでも探すことになります。
債務者の捜索や金銭トラブルでの人探し
信用してお金を貸した人がいなくなった。従業員がお金を持ち逃げした。詐欺にあいお金を騙し取られたなど、金銭問題で人が行方をくらますことは残念ながら特別珍しいことではありません。
こういったケースも行方をくらました本人は故意的に身を隠していますので、探し出すには特別なデータベースやノウハウが必要となってきます。
相続問題での相続人の捜索
財産の相続が発生し、もし故人が離婚経験者であった場合、元配偶者の相続権はなくなりますが元配偶者との間にできた子供には相続権が残ります。
遺産分割協議書の作成の際、故人に元配偶者の子供がいたことが判明するケースがあります。
しかし親族の誰もその存在を知らなかったのですから勿論どこに住んでいるのかも連絡先もわかりません。そのような場合は弁護士や司法書士の職権で戸籍や住民票から現住所を辿ることは出来ますが、それだけでは本人とのコンタクトが取れないことが多くあります。
その場合は現地調査を行い現住所に本人が現在も居住している確認を行いますが、もし現住所地で所在がつかめない場合はその後の捜索を行う必要があります。
事件に巻き込まれた可能性がある人の捜索
何の兆候もなくある日突然行方をくらましてしまう人がいます。
よく失踪や蒸発と言われますが、家族や友人、職場の同僚など、行方が分からなくなる直前まで普通に接していた人が存在したにもかかわらず、行方をくらませた理由・動機が全く不明の場合などは、何か事件に巻き込まれた可能性がまず一番に心配される事案でもあります。
このケースはまず何よりも先に警察へ捜索願を出し「特異行方不明者」として取り扱ってもらう事が必要となりますが、事件性や緊急性が高くない一般家出人と判断された場合は、あまり積極的に捜索が行われない可能性がありますので、警察への捜索願の出し方にもある程度のノウハウが必要です。
また、警察への捜索願とは別に自身での捜索や、民間の調査会社や探偵への依頼も行い、総動員での捜索活動が必要となります。
当事務所の解決事例
当事務所では、これまでに様々な状況のお客さまからご依頼をいただき、業務にあたってきました。以下では事例を解説します。
※守秘義務に反しない限度で改変を加えています。
就職のために上京していた息子が音信不通になった事例
就職のために上京していた息子が音信不通になりご両親が自宅を訪ねました。
しかし全く応答が無く心配になったため、事情を説明し大家立会いのもと自宅を捜索することにしました。
結果、本人の姿は無かったものの、まだ生活感はあり3週間以内の郵便物を回収している痕跡があったみたいでした。ご両親が最後にコンタクトを取ったのは2か月前で特に変わった様子は見受けられなかったとの事です。
職場はすでに退職しており同僚からも特に情報は得られていません。
依頼を受けた当社は、まずは許可を得て自宅を再捜索し遺留品のチェックを行いました。自宅で使用していたPCや、現在も使用している可能性が高い口座の通帳などが発見され、それと同時に再度職場への聞き込みを行い、本人の交友関係やよく訪れていた飲食店などの情報を聞き出しました。
その中の1つにスポーツbarがあり、趣味であるフットサルのコミュニティで本人が参加していた「LINEグループ」の情報を入手しました。
グループの最新投稿は3日前になっており、メンバー数全員が既読となっていたことから、とりあえず本人の安否は確認できました。
しかしメンバー数人にそれとなく本人へのコンタクトを取ってもらいましたが反応は無く、それどころか何かを察したのか数日後にグループを退会してしまいました。
ご両親は焦りましたが、しばらくして幸いなことに口座の現金が引き出されていることが判明しました。
おそらく手持ちの現金が無くなったのでしょう、それからは定期的に生活費と思われる程度の現金が引き出されており、支店ATMも判明しました。
調査班は同所付近の捜索と聞き込み、協力金を支払う旨の顔写真付きの手配書を立ち寄りそうな場所に配布し、同時にATMでの張り込みを継続しました。結果、数日後に本人を発見することができ、宿泊しているビジネスホテルを突き止め、ご両親に連絡、後日ご両親は息子と無事対面できました。
当事務所の特徴
効率よく捜索する為の豊富なノウハウ
疎遠になっているだけで探している人物は普通に生活しているのか?何か理由があって故意的に行方をくらましているのか?
まずはその2点でもって捜索方法は異なります。
現在普通に暮らしている人物を探す場合は、内容により弁護士などの職権を使えることや公的な機関で公式に情報を取得できる場合もあります。
また、探偵社が独自に保有しているデータベースが機能する場合もあり、要はどのような方法をチョイスするのか?できるのか?というノウハウが必要です。
故意的に行方をくらましている場合は、その理由の分析や状況から察する現状の把握、何も手掛かりが無い状態からでも、捜索を行う取っ掛かりを作れる聞き込みや工作の能力が必要となります。
ポイントを絞った捜索と関係各所と連携の取れた対応
聞き込みで得た内容や職権で取得した情報、独自に保有するデータベースで該当した情報をもとにポイントを絞った捜索を行う必要があります。
民間で行う人探しは予算が限られているため、無尽蔵に人員を投入して捜索を行う事が出来ない場合も多くあります。
当社では弁護士や警察などと連携し、協力体制を構築して関係各所に情報提供を募ります。それにより得られる情報から効率よく迅速に捜索活動を行えるメリットがあります。
人探しのご依頼の流れと料金
1.電話やメール、オンラインによる相談
まずはお話をお聞かせください。その際、お客様がお持ちの情報をできるだけ詳細にお伝えください。具体的には以下のような情報の有無になります。
- 氏名、生年月日、自宅住所、勤務先
- 携帯電話の番号、メールアドレスやLINE・SNSアカウント
- 出身地や以前の住所など
- 所有車両の車種やナンバー
- 判明している銀行口座やキャッシュカードと通帳
- 出身校や卒業アルバム、本人の写真
- 関係先や聞き込み可能な場所
- その他本人の所有物及び遺留品
2.調査プランの説明とお見積もり
伺ったお話と頂いた情報をもとに、調査のプランを立案しお見積もりを行います。その際、頂いた情報の信憑性や整合性を計る必要性があり、なおかつそれに費用が発生するケースがあります。そのような場合は調査プラン立案の前にその旨をご説明し、ご納得いただけた場合にのみお支払いただきます。
3.ご契約と着手金のお支払
立案したプランとお見積もりにご納得いただけた場合のみご契約となります。人探しの場合、お見積もりが案件内容により異なり、ほとんどすべてのケースでオーダーメイドのプランとなります。具体的には以下のような項目を、内容により組み合わせて費用が決まります。
捜索のための基礎調査(情報の信憑性・整合性の下調べ及び、手がかりの分析・特定など | ¥30,000~ |
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基礎調査から得た情報からの追加調査(公的データベース、保有データベース等) | ¥30,000~ |
聞き込みや取材及び現地での裏取り調査など | ¥78,000~ |
張り込みや監視・尾行など | ¥78,000~ |
4.調査開始~リアルタイムの報告
調査中はリアルタイムでの報告を行い、お客様と密に連絡を取って捜索を行います。それにより新たに得た情報などを精査し、調査方法の修正や新たな提案、関係各所とのスムーズな連携を取り効率的に捜索を進めていきます。
5.発見~身柄確保からご対面まで
本人を無事発見した場合も最後まで気は抜けません。ほとんどのケースでは調査班が身柄を確保することは無く、依頼人(捜索者)が現地に到着するまで監視や尾行を継続します。万が一にでも発覚して逃走されることが無いように、ご対面の瞬間まで任務を遂行します。
人探しに関して調査員からひと言
大切な人が居なくなったら、そんな辛いことはありません。
探偵をやっていて人探しほど成功した時の安堵感がある業務は他にありません。
調査員は自分の大切な人が居なくなった時と同じ感覚で捜索をします。
今まで全ての案件がうまくいった訳ではありません。時には捜索の甲斐なくとてもつらい結末を迎えてしまった事案もあり、心から悔しい思いをした経験があります。
当社には人探しに関する豊富な経験とノウハウがあり、何より必ず見つけ出してやるという気持ちがあります。
人探しに関するお悩みは当社にご相談ください。