多くの顧問先を抱えている弁護士は日々様々な相談をされていると思います。
取引先との金銭問題
取引先の経営状況の確認や売掛債権の回収、万が一の際に備え、差し押さえ資産の確保など、主に企業信用調査、資産調査や、行動調査を伴った取引先への調査を行います。
競合他社とのトラブル
競合他社による社員の引き抜きや、取引先に対して信用を失墜させる行為などに対抗する為に、事前の信用調査や予防調査、行動調査を伴った競合他社調査を行います。
自社の役員・従業員が起こした問題
役員・従業員の横領が発覚した、日頃からプライベートでの素行が悪く、遂に刑事事件を起こし信用問題に発展したなど、手遅れになる前の対応策として、行動確認を伴った日常的な予防調査などが有効な手段となります。
共同経営者との仲違いや部下の裏切り
共同経営者が水面下で別会社の立ち上げを画策していた、信頼し大きな仕事を任せていた部下がライバル企業に情報を流出していたなど、替えの利かない優秀な人材に対して、何か懸念する事案が浮上した際は、素行調査など定期的に行い情報を掴んでおくことで、事が起きた時に迅速に対応する事が出来ます。
顧問先企業の経営者や親族のトラブルなど
企業経営者自身の私的なトラブルや、親族間の問題なども顧問弁護士として相談されることも多いと思われます。あまりにもプライベートすぎる問題などは、あえて顧問弁護士以外に相談するケースもありますが、どちらの場合もまずは常日頃から信用のおける調査会社と関係を築いておくことが重要で、それにより迅速に問題に対応する事が可能となります。
事例1
依頼者は会社創業者の妻でした。
創業者は既に亡くなっており、跡取りとなる男児に恵まれなかった創業者夫婦は一人娘を社長に据えていました。
しかし娘は事業に疎く、興味もなかった為、経営や実務には全く関わらず出社することもありませんでした。
実質の経営を担っているのは創業時からの側近たちという状態が続いていましたが、数年前に娘が結婚した相手Aが同社の経営に加わるようになって問題が起こりました。
Aは徐々に会社を掌握していき、会社の人事や経理に深く関わるようになりました。
創業時からの側近たちは、会社を掌握していくAに牛耳られる者と、高齢を理由に引退を迫られる者に分かれ、経理担当や顧問税理士もAの思うままに変えられていきました。
このままでは会社はAに乗っ取られると考えた依頼者でしたが、娘はAを信用しており聞く耳を持ちませんでした。
しかし依頼者から見た娘は、単にAに都合良く利用されている様にしか思えず、客観的に見ても娘夫婦の関係性はそのように思われていました。
そこで何か娘の目を覚まさせる材料はないかと考えた依頼者は、顧問弁護士を通じて弊社にAの素行調査を依頼しました。
調査の結果、残業や出張を理由に家を留守にする事が多かったAは、別宅を持ち愛人を住まわせていました。
また、自身が採用した経理担当者や税理士への過剰な接待が確認され、頻繁に行っていたゴルフコースや飲食費、ゴルフ練習代までもが接待交際費として計上されていました。
その他にも会社資金の私的流用等が疑われる行動も確認され、依頼者は調査結果を基に娘の説得と、経理担当者及び顧問税理士の変更等を検討中です。
料金
素行調査 2週間 | ¥980,000 (経費別) |
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事例2
ITベンチャー企業A社は、大学時代からの友人BとCで立ち上げた若い会社でした。
Bは社長として主に財務と広告塔の役割を、Cは副社長で実務をメインにしており、当初は上手く役割分担ができているように思えました。
しかし会社が軌道に乗り、規模が拡大するにあたって段々と歯車が噛み合わなくなってきました。実務をメインとしていた「副社長C」は部下に業務を任せっきりになり、「社長B」や他役員と孤立するような行動が目立ち、関係者からも心配される声が聞かれ始めました。
「副社長C」の行動が気になった「社長B」は、顧問弁護士を通じて弊社に「副社長C」の素行調査を依頼することにしました。
その結果、「副社長C」は本業をそっちのけで他業種との異業種交流会に積極的に参加している様子が確認されました。
「社長B」の要望を受け、会の主催者や、「副社長C」が深くかかわりを持つ人物Eの調査を掘り下げて行うと、会の「主催者D」と「人物E」はA社の競合社になり得るベンチャー企業の一員であることが判明しました。
ある時3人が会食をしている会話の聞き取り調査を実施したところ、「副社長C」は会社の現状や自身の待遇に満足しておらず、「主催者D」と「人物E」にそそのかされて独立を考えている旨の会話内容が確認できました。
思い返せば「社長B」と「副社長C」はその頃には既に仕事上の付き合いのみの間柄で、昔のように腹を割って話せる関係性は破綻しており、「社長B」は「副社長C」の腹の内を初めて知ることになりました。
しかし規模が拡大し、人材が増えたとはいえ、創業メンバーである「副社長C」の実務能力は必要不可欠であったこと、そして何より友人として「副社長C」を失いたくないと考えた「社長B」は、顧問弁護士を通じて話し合いの機会を持ちました。
その結果、実務をメインにしていた「副社長C」は規模が拡大したことにより、自身も表に立つ役割を担いたいと希望し、今まで以上に実務を取り仕切ってほしいと考えていた「社長B」は、実務責任者を育成管理することを条件に「副社長C」の要望に応えることにしました。
それ以降、2人は定期的に話し合いの機会を設け、思ったことを言い合える昔の様な関係性に戻ることができました。
料金
行動調査 1週間 | ¥600,000 (経費別) |
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