パートナーが浮気・不倫を繰り返し、困っているという方がおられます。
どうしてそんなに何度も浮気を繰り返すのかわからず、どういった対応をすればよいか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、浮気・不倫を繰り返すパートナーとの向き合い方をご紹介していきます。
目次
浮気性・浮気依存症とは
浮気を繰り返す人に対して、「浮気性・浮気依存症」といった呼称が使われることがあります。
浮気性や浮気依存症は、明確に定義が定められているものではありませんが、一般的には「何の気なしにパートナー以外の異性と繰り返し何度も浮気をしてしまう人」のことを指します。
よく耳にする「浮気癖」などという言葉も同じような意味合いで、特徴的なのは「特別な理由がないのに浮気をしてしまう」という点です。
たとえば、一時的な欲求や気の迷いによって浮気をしてしまった人に対しては「浮気性・浮気依存症」という言葉はあまり使われません。
浮気を繰り返す人の特徴
対処法を考えるにあたり、まずは浮気を繰り返す人にはどういった特徴があるかを確認していきましょう。
実際に見られる特徴はさまざまで個人差がありますが、中には共通するものもあります。
それぞれご紹介します。
悪意がない
先ほどもご紹介したように、浮気性や浮気依存症の人は、理由もなく浮気を繰り返してしまいます。
そして、このように理由もなく浮気をしてしまうというのは厄介です。
たとえば、パートナーとの関係性悪化や喧嘩といった明確な理由があって浮気をしている場合には、しっかりと話し合って仲直りをするなど、原因を無くすことによって解決することができます。
しかし、浮気性・浮気依存症の場合は、浮気をしている理由がなく、原因を無くすことができません。
そのため、一時的に浮気をやめても、またすぐに浮気を繰り返してしまいます。
もちろん中には、悪意に苛まれながらも欲求に負けて、浮気を繰り返してしまうパターンもありますが、基本的には「悪意がない」というのが浮気を繰り返す人の特徴です。
浮気の重大さを認識していない
何度も浮気を繰り返す人は、浮気の重大さを認識していない可能性があります。
浮気をされた側は、パートナーの裏切り行為に対して大きな精神的ダメージを負いますし、夫婦であれば、浮気をしたことに対して法的責任が問われることになります。
こういったリスクがあるにもかかわらず、浮気を繰り返すというのは、そもそも浮気の重大さを認識しておらず、軽いものだと考えているのかもしれません。
真剣に恋愛をしていない
浮気を繰り返す人には「真剣に恋愛をしていない」というパターンも考えられます。
心の底からパートナーを愛していれば、他の異性と関係を持つというのは一般的には考えられません。
なぜなら、浮気は愛しているパートナーを裏切るという自分の意思に反する行為ですし、そんな相手を傷つけてしまう行為だからです。
このように、何度も浮気を繰り返す人は「真剣に恋愛をしていない」という特徴があります。
性欲が強い
「性欲が強い」というのも、浮気を繰り返す人の特徴です。
浮気でどのようなことを求めるかは人によって変わりますが、欲求不満を解消するためにしているという人は多くいます。
たとえば、一方のパートナーは性欲が強いのに対して、もう一方のパートナーにあまり性欲がなければ、欲求不満に陥りやすいです。
「そんなことで浮気をするの?」と思われる方もいますが、性欲は人間がもつ三大欲求のひとつです。
抑えることができず、欲求を満たすために浮気をするというケースはしばしば見られます。
相手の気持ちを考えられない
浮気をすることによって、パートナーが傷つくことは明白です。
普通の考えであれば、そんなパートナーを傷つける行為をしている自分に対しても罪悪感が生じます。
それにもかかわらず浮気を繰り返す人は、相手の気持ちを考えられない人なのかもしれません。
特に、相手の気持ちを考えられない人はもとから共感性が低く、浮気癖の改善も難しい傾向にあります。
飽きっぽい性格
もともと飽きっぽい性格の人は、異性との関係においても同じことがいえます。
交際をしても、すぐに相手に飽きてしまい、結果的に他の異性を求めてしまいます。
「飽きたなら別れればいいのでは?」と考えられるかもしれませんが、なし崩し的に付き合いを続けているカップルや夫婦は意外といます。
特に夫婦の場合は、離婚をしてしまうと家庭がなくなり、生活に変化が生じ、子どもにも影響を与えてしまいます。
異性からモテる
「異性からモテる」というのも、浮気を繰り返してしまう人の特徴です。
モテることを利用して、自分からほかの異性に関係を求める場合もありますし、相手から言い寄られて浮気をするパターンもあります。
モテるということは、その分ほかの異性から言い寄られる可能性も高まります。
モテない人と比べて他の異性と浮気をする可能性が高いのは必然とも考えられます。
浮気・不倫によって引き起こされる問題
浮気・不倫は、さまざまな問題を引き起こす元になります。
リスクがあることは分かっていても、具体的にどういった問題が生じるかまでは知らないという方も多いのではないでしょうか?
ここでは、浮気・不倫によって引き起こされる問題をご紹介していきます。
パートナーを失う
まず、もっとも考えなくてはならないのが「パートナーを失う」ということです。
たとえ気持ちが薄れていても、同じ時間を共有したパートナーを失うというのは、大きなことです。
パートナーを失うという段階になってから後悔しても手遅れで、一度やってしまったことに取り返しはつきません。
浮気に対しては外部の問題に目が行きがちですが、そもそも「大切なパートナーを失う」というのはもっとも大きな問題ともいえます。
精神的ダメージを負う
浮気が引き起こす大きな問題のひとつに「精神的なダメージ」があります。
浮気をされた側は、愛していたパートナーの裏切りに対して、大きな精神的ダメージを負います。
中には、その傷が癒えずに恋愛恐怖症になってしまうというパターンもあります。
そして、一般的には、浮気をされた側のみがダメージを負うと考えられがちですが、実際には浮気をした側も精神的ダメージを負います。
浮気を知ったパートナーから責任追求されることはもちろん、自分や相手の家族から叱責されるかもしれません。
また、浮気相手も既婚者であった場合には、そちらからも責任の追求をされますし、慰謝料請求によって、多額の金銭を失うかもしれません。
さらに、不倫の発覚によって、職場や近所での評判が悪くなり、人間関係が悪化してしまう可能性もあります。
このように、浮気・不倫は、した側もされた側も、お互いに多大な精神的ダメージを負うことになります。
法的問題に発展する
夫婦間で浮気・不倫があった場合には、法的問題に発展します。
浮気・不倫は、法律用語で「不貞行為」と呼ばれます。
「不貞行為」の定義は過去の裁判例で示されており、「配偶者をもつ男女が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の異性と性的関係を結ぶこと」であるとされています。
不貞行為は民法に定められた離婚事由のひとつであるため、不貞行為をされた側は一方的に離婚を言い渡すことができます。
このときに離婚をしたくないと拒否をすれば、裁判沙汰に発展する可能性があります。
また、不貞行為をおこなった者には、不法行為による損害賠償責任が発生し、不貞行為をされた側はこれに基づいて慰謝料請求ができます。
しかし、金額面で折り合いがつかないなどの理由から、慰謝料請求についても裁判沙汰に発展するケースは少なくありません。
実際にこういった裁判沙汰に発展すると、事が大きくなり、多くの手間や時間を要することになります。
このように、法的問題に発展しまうというのも、浮気・不倫が引き起こすひとつの問題です。
家庭を失う
先に述べたように、不貞行為は法定離婚事由のひとつです。
そのため、不貞行為をした側が家庭を維持したいと考えても、された側のパートナーが一方的に離婚を言い渡すことによって、家庭は失われます。
特に、大切な子どもを失ってしまうというのは大きな問題です。
浮気・不倫によって、家庭を失う可能性があるということも押さえておきましょう。
子どもへの影響
浮気・不倫は子どもに対しても影響を与えます。
特に、成長期の多感な子どもにとって、家庭環境は人格形成に大きく影響します。
両親の不倫問題を目の当たりにすることで不安定な精神状態になったり、親の不倫の噂が広まることで学校や近所での居心地が悪くなるといった問題が生じます。
さらに、その不倫が原因で離婚をすると、子どもは片親になります。
片親になることによって、子どもが愛情不足を感じたり、経済的に困窮してしまったりと、多くの問題が発生します。
浮気癖は治るのか
浮気を繰り返す人の特徴や問題点を確認しました。
ここで、「浮気癖は治るのか?」と気になられた方もいるのではないでしょうか。
結論としては、そのまま自然に治るケースは少ないと考えられます。
パートナーが傷ついている姿を見て、自分から行いを改めるケースもありますが、浮気癖が付いてしまっている人が突然治るケースはまれです。
しかし、何らかの対処をおこなうことで治る可能性はあります。
浮気癖を治すために考えられる方法をいくつかご紹介します。
しっかりと向き合ってみる
浮気の落ち度は、当然ながら浮気をした本人にあります。
しかし、改めて振り返ってみると、すべての原因が相手にあるとまではいえないかもしれません。
気が付いていないだけで、浮気をされた側がその原因を作ってしまっているということも実際にあります。
たとえば、長年連れ添っていることによって、相手がいるのが当たり前な状態になっており、パートナーと向き合えていないケースは実際に見られます。
また、毎日一緒にいることによって、知らず知らずのうちに相手にそっけない態度をとってしまっていることもあります。
もちろん、これが理由で浮気をして良いわけではありません。
しかし、このような事情がある場合には、関係性を見つめ直して、しっかりと向き合うことによって、浮気癖が治る可能性があります。
パートナーがいることを当たり前だとは思わずに、一度しっかりと相手と向き合うことを検討してみましょう。
傷ついていることを正直に伝える
浮気をされた怒りから、相手に強く当たってしまう方は多いのではないでしょうか?
浮気をした相手が悪いというのは当然で、怒りがこみあげるのも自然なことです。
しかし、このときに冷静になって、「浮気をされて傷ついている」ということを正直に伝えてみるのもひとつの方法です。
浮気をされたことに腹を立てて強く当たっているだけでは、こちらが傷ついているということに相手が気付いていない可能性もあります。
冷静に正直な気持ちを打ち明けることで、相手は罪悪感を感じて、浮気癖が治るかもしれません。
浮気によって生じるリスクや問題を教える
浮気を軽く考えて、何度も繰り返しているという人が中にはいます。
このように遊び感覚で浮気を繰り返す人は、そもそも浮気によって生じるリスクや問題を知らない可能性があります。
たとえば、不貞行為の慰謝料は平均50万円以上になりますが、相場を知らずに数万円程度だと考え、「何かあれば慰謝料を払おう」と軽く考えて浮気をする人も実際にいます。
また、不貞行為をされた側が一方的に離婚を言い渡せることを知らずに、「相手が離婚したいと言っても拒否すればいいだろう」という考えで浮気をする人もいます。
このように、浮気の重大さを知らずに何度も繰り返す人には、生じるリスクや問題を教えることで、行動を改めるかもしれません。
カウンセリングを受診する
「浮気癖は病院で治療できないのか?」と疑問に思われる方もいるのではないでしょうか。
たしかに、浮気癖はある種の依存症のようなものですが、浮気依存の治療をおこなっている病院はほとんどなく、治療は難しいのが現状です。
そこでおすすめしたいのが、カウンセリングの受診です。
カウンセリングは依存症全般に有効であると考えられています。
専門の資格を持ったカウンセラーが相談を受けることによって、徐々に依存症が改善していく事例も少なくありません。
何よりも、なかなか相談をしにくい浮気の件を、第三者に相談できるということ自体が心の支えになります。
浮気をしたパートナーも普段人には言えない悩みを相談することができ、浮気をされた側もひとりで抱え込むことがなくなり、双方にとってメリットがあります。
当事者間での改善が難しい場合には、カウンセリングを受診するのも有効な手段です。
浮気を繰り返すパートナーへの対処法
毎回反省の素振りを見せているのに、結局浮気を繰り返してしまう人がいます。
何度も浮気を繰り返すパートナーに手を焼いている人もいられるのではないでしょうか?
ここでは、そんな浮気を繰り返すパートナーへの対処法をそれぞれご紹介していきます。
二人で話し合う
浮気について、パートナーと二人で話し合う時間を作ってみましょう。
ここで確認するべきなのは、浮気をやめる意思があるのかどうかです。
注意する点としては、相手の言動ではなく、表情や態度などを観察することです。
「浮気をやめようと思っているの?」と聞いて「やめるつもりないよ」と答える人はいないでしょう。
基本的には「やめる意思はある」と答えるはずです。
しかし、その場をやり過ごすために、適当に答えている可能性があります。
話し合いの中で、本当に反省しているのかどうかを見極めるよう心がけましょう。
そして、真剣に改善する意思が見られるのであれば、お互いにこの先どうするかを話し合いましょう。
警告をする
いつも浮気を許していることによって、相手は「どうせまた許してくれるだろう」といった気持ちから、浮気をしているのかもしれません。
そんな相手に対しては、「次に浮気をしたら本当に別れる」と警告をして、相手の様子をうかがってみましょう。
もし、まだ気持ちが残っているのであれば、警告をおこなうことで相手は浮気をしなくなるかもしれません。
離婚して慰謝料請求をする
どんな手段をとっても浮気癖が直らなかったり、これ以上は我慢できないという場合には、離婚を選択することになるでしょう。
先に述べたように、不貞行為は法定離婚事由のひとつであるため、一方的に離婚を言い渡すことができます。
また、不貞行為に対する慰謝料請求をおこなうこともできます。
しかし、ここで注意をしなくてはならないのが「不貞行為の立証が必要である」という点です。
不貞行為に対する離婚や慰謝料請求は法的に認められていますが、「実際に不貞行為があった」という事実をこちら側が証明しなくてはなりません。
この不貞行為の立証をするためには、証拠が必要です。
一般的に、自力で集められる証拠としては、SNSのトーク履歴やラブホテルの領収書などがありますが、実際に裁判に発展した場合には、これらの証拠だけでは足りず、不貞行為の事実が認められないかもしれません。
最終的な判断を下すのは第三者の裁判官であるため、確固たる客観的な証拠が必要になります。
たとえば、ラブホテルに出入りする写真や性行為中の動画などのデータがあれば、動かぬ証拠になるでしょう。
しかし、このような証拠を一般の方が入手するのは困難です。
張り込みや尾行、隠し撮りといったリスクの高い調査が必要になるためです。
「確実な不貞行為の証拠が欲しいけどどうすれば良いか分からない」という場合には、探偵などの調査の専門機関に依頼するのもひとつの方法です。
こういった専門機関は、調査が本業であるため、裁判で有効な証拠を収集することができます。
まとめ
今回は、浮気・不倫を繰り返すパートナーとの向き合い方をご紹介しました。
何度も浮気を繰り返すパートナーを更生させることは困難ですが、不可能ではありません。
適切な対処をすることによって、問題が解消できる可能性はあります。
しかし、それでも手に負えないということになれば、離婚と慰謝料請求を検討することになります。
まずは自力で解決を図れないかを検討し、どうしても自力での解決が難しい場合や何をすれば良いのか分からないという場合には、探偵などの調査の専門機関へ相談してみるのもひとつの手段です。