探偵に妻の浮気調査を依頼するときに気になることのひとつは費用です。
ネットなどで調べてみると、探偵によって費用に開きがあったり、それぞれ異なった料金プランが提示されています。
それでは、比較しようがありませんのでどこを選ぶかで戸惑ってしまうかもしれません。
こちらでは、探偵社が提示しているいくつかの費用設定についてその見方と、特徴について現役探偵が解説します。
また、一見オトクに見える費用形式が実際に良いのかどうかについてもくわしくみていきます。
目次
妻の浮気調査の相場とは
浮気調査の相場は10万~100万円とされます。下限と上限に大きな開きがあるのは、主に難易度によって調査日数や方法がちがうためです。
一般に妻の浮気調査費用は、かかった日数と投入した人員数を元に算出されます。通常よりも安い料金であったり、割引がされているなどは、良くも悪くも何かしらの調整がされていると考えられます。
浮気調査費用の種類
探偵社で提示される浮気調査の費用には、「実働加算方式」「パック料金プラン」そして「成功報酬型」があります。
それぞれの費用設定がどんなものなのかを端的にご紹介します。
実働加算方式
最も一般的な料金方式です。
基本料金にプラスして、実際に尾行など調査が稼働した時間に、動員した調査員の数をあてて算出されます。
加えて、調査にかかった交通費など実費が加算されます。報告書の作成は調査費用に含まれていることが通常ですが、別途請求されることもあるので確認が必要です。
実働加算方式のメリットと適しているケース
実際に調査が行われた分だけ請求されるので、わかりやすい明朗会計です。
調査ありきでそれに対する費用、というシンプルかつ基本の計算方法ですので、状況に合わせて調査方法を修正したり、インターバルをとるなど、柔軟な対応を希望するなら実働加算方式が適しています。
実働加算方式のデメリット
調査に時間がかかったり、難易度が高いケースではそれが料金に反映します。
調査をしてもターゲットが動かず証拠がとれない、いわゆる空振りでも費用は発生します。
調査だけでなくものごとには無駄がつきものですが、それがどうしても認められない方には好まれないかもしれません。
パック料金プラン
パック料金プランでは、調査費用、実費、その他経費が含まれて提示されていますので、明朗でわかりやすいのが特徴です。
例えば40時間で50万円のプランを選んだとすると、基本的にそれを超えて請求されることがないので安心です。
パック料金プランは、いくつか設定がされていることが多いので、必要に応じて選ぶことができます。
パック料金プランのメリットと適しているケース
パック料金プランであれば、基本的に契約した以上の金額は請求されませんので、予算内で妻の浮気調査がしたい人に適しています。
料金には諸経費も含まれていますので、「無駄」を感じることはないでしょう。
費用のわかりやすさを重視するなら、パック料金プランが安心です。
パック料金プランのデメリット
パック料金プランでは契約時点で稼働時間や投入人数、調査方法などがあらかじめ決められています。
そのため、調査内容を途中で変更したい場合や、今すぐに動いてほしいなどの要望に対処するのは難しいでしょう。
また、パック料金プランは途中キャンセルができない契約になっていることがあります。
その場合、調査を途中で中止してもキャンセルによる返金はありません。
成功報酬型
成功報酬型は、調査が成功すればその費用を支払うという設定です。これには次のパターンがあります。
- 完全成功報酬型
- 着手金は別途必要
- 実費は別途必要
完全報酬型は、言葉通り調査の成功時にのみ費用が発生するものですが、何をもって「成功」とするのかを、齟齬がないよう確認しておくことがポイントです。
成功報酬型のメリット
成功報酬型のメリットは、成功しなければ費用を支払うことがないという点です。
実働加算方式であれば、尾行したその日に何も起きないいわゆる空振りであっても、費用は計上されます。
同様のとき、パック料金プランでは、空振りでも1日として消化されます。
空振りを「無駄」と考えて、実際に証拠が取れた分だけ支払いたいという方に成功報酬型は向いています。
成功報酬型のデメリット
成功報酬型では、何もなければ費用はかかりませんが、何かあったときには大きな費用を請求される可能性があります。
また、着手金や実費が別にかかる設定では、成功報酬と合わせると、ほかの料金設定と比べてかなり高額になる可能性があるので、十分に検討することをおすすめします。
ネットで目に付く成功報酬型のからくりとは
成功報酬を謳う料金設定のからくりは大きく二つあります。いずれもすべての成功報酬型の事務所に当てはまるとは言いません。
しかし、リスクとして知っておくと役に立つでしょう。それぞれについて詳しくみていきます。
実際に稼働していない
まずひとつは実際には探偵が調査稼働していない、または稼働がかなり少ない可能性があるということです。
成功報酬型の場合、当たり前ですが成功しなければ探偵事務所は報酬を得られません。もし、稼働してまったく上がりがなければ、赤字になってしまいます。
稼働しても結果がでない理由は、実際には妻の浮気がなかったケースや、探偵の資質の問題などさまざまです。
しかし、いずれにしても、民間事業主である探偵が持ち出しで動くことはありません。
そうなれば、確実に簡単に証拠がつかめる依頼以外は、着手金分だけの必要最低限の稼働しかしない、またはまったく稼働しないことがあり得ます。
成功報酬が高額
成功報酬型で妻の浮気調査に成功すれば、かなり高額な費用を請求される可能性があります。
実働加算方式であれば、通常は成功したときだけでなく空振り等についても報告がもらえます。
しかし、成功報酬型で「妻の浮気の証拠を得る」ことだけを目的とした契約をしていた場合、どのような過程で証拠に行き着いたのかの詳細報告はありません。
そうなれば、費用が高くなった理由として「稼働日数が多く、それに準じて実費もかかった」とされれば、依頼者としては反論のしようがないでしょう。
成功報酬型は、成功したときに思いがけない費用を請求される可能性があります。
成功報酬型で妻の浮気調査をした場合の盲点とは
成功報酬型で妻の浮気調査をして、「成功」すれば依頼者の目的を達成することができます。
しかし、成功しなかった場合は、本当に浮気がないのか、それともグレーゾーンなのかなどはわかりません。妻の浮気調査を依頼したということは、依頼者は何らかの不信を妻に持っているということでしょう。
一般に成功報酬型であれば「成功」か「否か」しか回答はありませんので、もし「成功」でなかった場合、依頼者のモヤモヤは解消しません。
一方、通常の妻の浮気調査であれば、証拠を取るか取らないかの前に「素行調査」という側面があります。
もし、今回の調査で浮気の証拠がとれなくても、妻が何をしているのか、浮気の種があるのかないのかなどがその過程で浮かぶので、その報告が得られます。
妻の浮気調査を依頼するときは、「必ず成功する」という文言だけにとらわれず、自分が納得するために必要な証拠が手に入るのかどうかで判断することをおすすめします。
成功報酬型でのトラブル
「成功報酬型」と聞くと、成功しなければ費用は発生しない、必ず成功してくれるなどのイメージがあります。
しかし、実際にはその定義が決まっているわけではありませんので、依頼者のイメージと実際に乖離があり、それがトラブルになるケースがみられます。
成功報酬型を選ぶなら、実費や追加など料金について、どういうときに、何がいくらかかるのかまで、細かく理解しておくことが必要でしょう。
また、調査のやり方や報告についても、事前に確認しておくべきです。
契約したあとに、「しまった」と思うことがないようイメージにとらわれすぎないことが大切です。
実働加算方式が実はお得な理由
パック料金プランや、成功報酬型などそれぞれにメリットがありますが、広いケースで実働加算方式が費用的にも内容的にも納得できる可能性が高いでしょう。
その理由は、実働加算方式は、調査ありきの算出式だからです。
妻が浮気をしそうな日にピンポイントで稼働することができますし、状況によって途中で方針を変えることができます。妻の浮気調査は水物ですので、空振りはあり得ますが必要のない日に稼働するなど無駄はありません。
浮気に白黒つけるだけでなく、妻の行動をしっかり調査できて、必要分についてのみ費用が発生する実働加算方式が実は最も利口と言えます。
予算内で収めてもらうことはできるのか
妻の浮気調査を実働加算方式で依頼する場合、まずは見積もりが出ます。
もし、もう少し費用を抑えたいなど、予算内での調査を希望するなら出来る範囲で対応しています。
調査内容についてもそうですが、費用についても希望や事情があるなら契約前にしっかり相談しておくと、安心して調査に進むことができます。
安すぎる探偵にはご注意を
成功報酬型料金プランや、低料金など、費用を全面に広告する探偵社をイメージだけで選ばないようご注意ください。
もちろん何事においても費用がいくらかかるのかは重要です。しかし、いくら安くても内容や対応に問題があれば、思う成果はあがらずかえって高く付くことになります。
探偵社を選ぶ際は、まず信頼できる調査をしてくれるかどうか、そして次に適正な費用であるかに着目してください。
妻の浮気調査は、尾行など専門家が長時間稼働しますので、それなりの費用は当然かかります。
相場に比べてあまりに安いまたはオトクそうに見える探偵は、何かしらそれを埋めるからくりがあると考えた方がよいでしょう。
まとめ
妻の浮気調査の費用について、費用設定のパターンとそれぞれの特徴についてご紹介しました。
妻の浮気という人生の一大事において、冷静な判断はなかなか難しく、そんなときは「成功報酬型」などわかりやすくて、簡単に解決してくれそうな探偵を選びそうになるかもしれません。
しかし、浮気調査とは地道で専門の知識と経験を必要とするもので、「簡単で安価に」といかないものです。
すなわち、あなたの望む調査をしっかりと適正料金で行う探偵こそが最もおトクということです。
妻の浮気調査は、費用や宣伝文句だけに左右されず、あなたの味方としてきっちり動いてくれる探偵に依頼しましょう。