配偶者の不倫疑惑が浮上した際や、すでに不倫が確定しているときの対処手段に、探偵による浮気調査があります。
探偵に依頼することはいつでもできますが、その結果を基に納得いく未来に進むためには、依頼者がまず考えておくべきことがあります。
この記事では、探偵を上手に利用する方法と、依頼者が最も良い結果に向かうための浮気調査利用方法について現役探偵が解説します。
目次
探偵依頼にあたりあなたがやるべきこと
探偵は依頼者の味方です。依頼者が望む未来に進めるよう応援することが我々の仕事です。
ですが、探偵に依頼さえすればあとは丸投げというのでは、客観的な調査結果は得られても、本当の意味での解決にならないことがあります。
依頼者自身が納得のいく未来をつかむためには、依頼者本人がしっかりと問題に向き合い、その舵切りをする必要があるのです。
依頼者が探偵を信頼し、自分の気持ちを明確にしておくことで、問題解決はスムーズになるでしょう。
妻の浮気調査を行なう際に考えるべきことを、順を追って解説します。
最初に考えておくべきこと
浮気調査を依頼するときにまず考えておきたいのは、結果を得てその後どうするのかということです。
浮気調査をすればシロかクロかがはっきりと出ます。もし調査の結果、浮気が杞憂であったとわかればそれで問題ありません。
しかし妻が浮気している、すなわち「クロ」が確定したなら、あなたはそれからどうするのか。もちろん結果次第で考える、というのも一つの考えです。
いずれにしても結果が出たときに、あなたはそれをどう判断するのかについて、自分自身にしっかり問いかける準備をしておきましょう。
そうすることで、感情に流されることなく、後悔のない選択ができる可能性が高まります。
浮気調査をしない方がよいケースもある
妻に浮気の気配を感じたら、速やかに何かしらの策を講じるのが解決への第一歩です。
浮気調査はできるだけ早く行う方がよいでしょう。なぜならば事態が長引けば問題がこじれる可能性があり、あなたの望む解決が遠のいてしまうからです。
しかし、ケースによっては浮気調査を行わない方がよいこともあります。事実を知ってからどう対処するかが決められない場合や、浮気の事実が夫婦関係に影響を及ぼさない場合などが挙げられます。
また、探偵が信用できなかったり費用に心配がある場合もすぐの調査をおすすめしません。そのようなケースでは必ずしも浮気調査イコール問題解決とならない場合もあります。
妻の不倫・浮気調査中の注意
探偵に浮気調査を依頼するとあれこれ考えたり、そこでまた新たな気持ちの変化が生まれることがあります。
ここからは、浮気調査中の依頼者がどう過ごせば良いのかについてみていきましょう。
平常通りに過ごす
これまでと変わらず平常通りに過ごしましょう。調査結果について推測すれば、感情が動き苦しくなりますので余計な憶測はしないことです。
浮気調査中に妻を責めたり冷たい行動をとれば、ケンカになったり相手を刺激することになります。
それでは、せっかく調査をしても、最終的にそれを活かすのが難しくなります。浮気調査は依頼者であるあなたが、主体となって未来をつくるためのツールです。
まずは、結果を得るまで心を落ち着けて平常通りに過ごしてください。
探偵を信頼する
浮気調査で最も重要なのは探偵を信頼することです。
気になることや、気づいたこと、また自身の考えなどは率直に伝えるのが解決への近道です。隠し事をしたり、試すような態度をとることは得策ではありません。
調査方法などについても詳細に説明を受け、意見があれば遠慮なく話し合うのが良いでしょう。
探偵は調査のプロです。知識と経験からあらゆる可能性を考慮して調査を進めていますので、概ねはお任せいただいても問題はありません。
そしてもちろん、依頼者のお考えは優先いたします。探偵は依頼者の味方です。探偵と依頼者が二人三脚でいれば迅速かつ的確に進められます。
浮気調査結果を得たあとの行動
ひとまず調査が完了した時点で、結果をご報告することとなります。
探偵の調査結果をどう活用するかは依頼者さま次第です。ここからは浮気調査の結果を得たあとの行動と、証拠の活かし方についてみていきましょう。
離婚する
浮気調査の結果で不倫の証拠が掴めた場合は、離婚をする際に有利な材料となります。
妻が不倫を否定しても、探偵が収集した証拠があればそれは通りません。また、不倫の慰謝料算定には浮気の頻度や関係性の深さなどが大きく関係します。
慰謝料や親権などあなたが有利に離婚したいのであれば、この証拠が鍵になるでしょう。
もし、この時点で収集した証拠だけでは不十分と判断するのであれば、さらに調査を進めて証拠を重ねることもできます。そして、浮気相手についても調査で探ることができますので、慰謝料請求に向けて適切に動くことができます。
再構築
浮気調査の結果は、離婚しないで妻とやり直すことを決めるケースでも活かすことができます。
もし、独自の感覚やご自身で行った調査だけで話し合いをすれば、「まだ何か隠しているのではないか」「嘘はないか」と、どこか疑心暗鬼になり相手を信用することができないかもしれません。
それでは本当の意味での再構築は難しく、いったんは元の鞘に戻ったとしても、いずれ破綻に向かうことも十分にあり得ます。
しかし探偵が調査した客観的な事実があれば、それを元に腹を割って話すことができますので、そのときは大きな痛みを伴うとしても、事実を元に話し合ったということは大きな収穫となります。
また、不倫のけじめとして相手に慰謝料請求をしたり、「今後の関係を断つ」といった念書を取りたいなどの場合に浮気調査の証拠が使えます。
これからの判断に迷ったら
浮気調査の報告を受けて、これからのことについて助言や具体的なサポートが必要であれば、探偵にご相談ください。
妻の浮気・不倫問題は個人的かつ非常にデリケートな問題です。もちろん秘密厳守でお話をうかがい、情報管理は徹底しています。
法律的な問題については、連携弁護士のご紹介なども可能です。
妻が浮気しているかも~探偵を選ぶときのポイント
ここまで、不倫・浮気調査を探偵に依頼したときに依頼者が考えておくべきことや、心に決めておいた方がよいことをお伝えしました。
そのベースとして最も重要なのは、あなたが信頼できる探偵を選べるかどうかにかかっています。
しかし、これまで何度も探偵を使ったことがある方はともかく、初めて依頼するのであれば、何を基準に探偵を選べば良いかわからない方も多いでしょう。
ここでは探偵社を選ぶときのポイントについて解説します。
メリット・デメリットの説明が的確か
探偵による浮気調査にはメリットとデメリットがあります。
信頼できる探偵は、メリットとデメリットの両方をきちんと事前に説明してくれるでしょう。
依頼者としては浮気調査を検討しているとき、そのことで頭がいっぱいで、その他の物事の判断ができにくいことがあります。
そのような状態の依頼者に対し、メリットばかりを伝え調査を急かすようなことがあってはなりません。浮気調査にはデメリットがあることもきちんと伝える必要があります。
浮気調査のメリット・デメリットには以下のようなものが挙げられます。
- 浮気の事実が目に見える形で確認できる
- 浮気調査で得た証拠を使い責任追及できる
- 裁判になった際に証拠となる裁判資料として使用できる
- 自身を守る資料となり精神的な安心材料となる
- 費用が掛かる
- 精神的苦痛を感じる場合がある
- 浮気調査は必ずしも自分の思い通りに進むとは限らない
費用が明確か
浮気調査には費用が発生しますが、その内訳は事情や状況によって開きがあり、十把一絡げに算出することはできません。
ただし、費用が定まっていないとは言っても、基本的には決まった料金を項目ごとに積み上げて算出するのが通常です。
よって、依頼の時点でいくつかのパターン別に、ある程度の見積もりを出すことができ、突発的に発生しうる費用なども幅をもって説明することができます。
事前説明で、費用内訳が明確でない場合や、詳細を語らず概算で大雑把な見積もりを提示する探偵社は選ばない方がよいでしょう。
このときに重視すべきは、費用が高いか安いかではありません。あくまでも、その内訳に納得ができるか、また追加費用などに関しても十分な説明をしてくれる探偵社をおすすめします。
費用を検討する際は、以下のようなポイントを考えましょう。
- 「1時間○○○○円~」と記載されているが1時間最大何円になるのか?
- 調査員は何人で行うのか?
- 「1日○○○○円~」と記載されているが1日とは何時間なのか?
- 「基本料金」と「調査料金」が記載されているが結局総額はいくらなのか?
- 「延長料金」はどこから発生するのか?
- 「追加料金」はどこから発生するのか?
直感的に自分の味方だと思えるか
探偵社を選ぶときに重視すべきは、「直感的に自分の味方だと思えるか」という点です。
前項でも説明していますが、調査の実施には探偵と依頼者の信頼関係が大きく関係します。依頼者が探偵に不信感を持っていると、スムーズかつ良い調査は期待できません。安心して依頼できることが、非常に重要なのです。
直観というと難しく感じるかもしれませんが、よく話をしてあなたが「任せよう」と思えた探偵社に依頼しましょう。
こんな探偵社は要注意
探偵社選びを誤ると、時間もお金も無駄になり、また妻との関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
何も知らずに申し込み、そのまま契約してしまわないよう、最低でも次のことを確認した上で、無料相談などに進むとよいでしょう。
事務所は実在するか
実際に事務所が実在し、スタッフがいることを確認しましょう。
インターネット上では住所が掲載されていても、バーチャルオフィスであったり、自宅や店舗の一部をそれとして記載していることがあります。事前に足を運んで所在確認をすることが必要です。
探偵業届出がされているか
所轄警察を通じて公安委員会に営業の届け出を行い、それを掲示しなければ探偵業務は行えません。
基本的には大多数の探偵業者はきちんと届出をし、正当な業務を行っているという事実があります。大切なのは一部の素人探偵や悪徳探偵を運悪く選んでしまわないように注意する事です。
下記では問題のある探偵を選ばない為のポイントを挙げています。
- 業歴のチェック(HPに謳っている事ではなく会社謄本など公式な情報を確認する)
- 業界団体への所属(問題が多い業者は排除されることもあるため)
- 別れさせ工作などのグレーな依頼を受けていない探偵を選ぶ
- 警視庁のHPで行政処分を受けていないか確認する
当然これだけが全てではありませんが、依頼する前に調べておくべき項目であると思います。
まとめ
この記事では、妻の浮気調査で納得いく未来を手にするための心得について解説しました。
浮気調査を依頼するときは、まず自分の気持ちを確認すること。そして、探偵から得られた調査結果をどう活かすのか考えておくことが大切です。
また、そのためには探偵選びが重要で、あなたの強力な味方となってくれる信頼できる探偵をしっかり選んでください。
浮気調査はそれがそのまま問題解決ではありません。そこが出発点であり問題解決の糸口、突破口のひとつです。
あなたの望む着地点は、あなたの中にあります。それを全力でサポートするのが探偵の役割です。この記事が妻の浮気調査でお悩みの方に参考になりましたら幸いです。