家族が家出してしまったら、誰に相談すればよいのでしょうか。
もちろん、家族だけでまずは出来ることをするのが一番ですが、早く解決するためには誰かの手を借りることを考えてみてもよいでしょう。
とはいえ、家出はとても繊細な問題であり、誰彼なく相談できることではありません。現状や先々のことを考えて相談相手は慎重に選んでください。
こちらでは家族が家出や失踪した場合の相談先について、メリット・デメリットを交えながら現役探偵が詳しく解説しています。
家出した人のことが心配でお気持ちが大変な中だとお察しいたします。上手な相談の仕方を含めてご紹介していますので、参考になさってください。
目次
家族が家出したら誰かに相談してもよいのか
家庭内のことは家庭で解決すると決めてももちろん良いのですが、できるだけ速やかに問題を何とかするために、家族以外の誰かの手を借りることも考えてみましょう。
家庭内や近しい人とのいざこざは、あまり他人に話したくないのが本音です。問題が家出や失踪となれば、その理由についても踏み込ませることになるため、誰かに相談することをためらうかもしれません。
ですが、ネット社会の現状や、事件が多発していることを考えると手を増やして早期解決を目指すのが賢明といえます。
家出した人の行く先についてある程度、見当が付くならよいのですが、そうでないケースでの捜索は簡単ではありませんから、手伝ってもらえる人がいれば力になります。
大切な家族に早く帰ってきてもらうために、信頼できる人の助けを借りることをおすすめします。
家族が家出したときに相談できる相手
家族の家出に関する相談相手は慎重に選ばなければなりません。相談する相手は、信頼できて、実際に行動力のある相手が望ましいといえます。
家出した人探しの相談ができる相手とそれぞれのメリット・デメリットをみていきます。
警察
家出や失踪について一番に相談すべき相手は警察です。特に家出した人が年少者または高齢者であったり、何か事件と関係している可能性があるならできるだけ速やかに警察に相談してください。もちろん、それ以外の一般の家出についても警察に相談することが大切です。警察に行方不明者届(捜索願)を提出することで、速やかに問題解決できることがあります。
警察で事件性がないと判断された一般成人の家出の場合、警察が積極的に捜索してくれる可能性は低いのですが、行方不明者のデータベースに載ることで、職務質問や別の事件・事故をきっかけに家出した人に行き着くことがあります。
また、希望があれば各都道府県警察のホームページに行方不明者を写真付きで公開してもらうことができますので、そちらから何か情報が得られることも期待できます。
警察に相談することのデメリットは基本的にありませんので、家出がわかった時点でまずは行方不明者届を提出することをおすすめします。
親族や友人
相談相手としてすぐに思い浮かぶのは、親族や友人ではないでしょうか。
普段から関係性の近い親族や友人であれば、安心して相談できて心の支えになってくれるはずです。
ただ、相談相手となった親族や友人は家出人を捜した経験をほとんど持たないのが通常ですから、家出した人を探し出すという点では力が足りないかもしれません。捜索方法について意見が食い違った場合などは、先方の意見を無碍にもできず、そうなればストレスが増えることになります。
親族や友人に相談するのであれば、あなたの心情に配慮してくれる相手を選び、問題についてどこまで相談するのかを事前に決めておくと安心です。
専門の調査機関
人探しを家族や親族・知人で行うのには限界がありますので、それをプロに相談するという方法があります。家出した人を探すには経験と専門の知識が必要で、人探しのプロとは探偵または人探しを専門とするNPOなどがそれにあたります。
探偵とNPOは組織の形態がちがいますが、依頼できることは概ね同様です。また、NPOと聞くと半公的なイメージがして、低価格であるように想像するかもしれませんが、そうとは限りません。調査内容や信頼性そして価格については探偵かNPOかの名称に関係なく、個々の組織の実力と誠意次第です。
いずれを選ぶにしても、信頼できて実力のある組織に依頼することで、家族ではできない専門の方法で家出人を捜すことができます。
上手な相談の仕方とは
相談は誰に相談するかという点が重要ですが、加えて上手に相談できるかどうかがその後の進展のカギになります。
誰かに相談するときは、適切な準備をして挑むことで無駄なく的確に要点を相手に伝えることができます。
相談するときに準備するものは次の通りです。
- 書き置きやメモ、手紙といった家出に際して当人が残した資料
- 家出した人の写真と属性(学校や職場)についての資料
- 家出した人の身体的特徴や持ち物についての資料
- いなくなった当日の服装や特徴についての資料
- 家出した人が行きそうなところや親しい相手についての資料
わかる範囲でかまいませんので、これらをまとめておきましょう。
警察に行方不明者届(捜索願)を持って相談するときはこれと合わせて、届け出る人の身分証が必要です。
いざ相談となれば、感情が交じって必要な情報を的確に伝えられないことがありますので、事前にこれらを書面で準備することで、大切な情報をもれなく共有することができます。
家族の家出 すぐに行動すべきかしばらく様子をみるべきか
家出した人の普段の行動や、過去の家出歴によっては、しばらく放っておくというのもひとつの方法です。中には、頭を冷やして自発的に帰ってくる可能性もなくはありません。
しかし、現在の日本は安全地帯とはとても言いがたい状況です。家出した人が、リアルまたはネットのいずれであれ闇の世界に引きずり込まれるリスクを考えておかねばなりません。
そんなことから、家出人捜しはできるだけ速やかに行うのがベストです。
また、いろんなケースがあるので一概には決めつけられませんが、時間の経過とともにみつけにくくなるのも事実です。できる限り早く動くことでスムーズに見つかる可能性は高まるでしょう。
相談相手によって変わる家出した人を探すのにかかる費用
家族の家出を誰に相談するかによって、その後必要になる費用が変わってきます。
大切な人を探すのに高いも安いもありませんが、何にどれくらいお金がかかるのかを知らずに進めると、後悔するかもしれません。
こちらでは、友達や親族に相談して家出人を捜す場合に必要な費用と、探偵やNPOに調査を依頼した費用についてそれぞれご紹介します。
親族や友人の力を借りて自力で探す場合
親族や友人の手を借りて、家出した人を自力で探す場合、家出した人が行きそうな場所を探すための交通費や滞在費が必要です。家出した人がいそうな場所で配布したり、関係各所に渡すチラシを作成するならその作成費用がかかります。親族や友人とはいえ捜索の手伝いをしてもらうなら、時間と労力をかけてもらうことになりますからお礼も必要となってくるでしょう。
家出した人を探すには、あちらこちら尋ね歩いたり、関係しそうなところに連絡したり、また本人がいるかもしれない場所に張り込んで待つことになります。時間はもちろん、かなりの体力と精神力が必要です。場合によっては仕事を休んで調査を行うことになりますので、それによる負担も間接的な必要経費といえるでしょう。
探偵やNPOに依頼した場合
探偵やNPOに調査依頼した場合の費用は、調査にかかる時間と費やす人数、そして経費によって決定します。
難易度の低い簡単な人探し調査であれば、時間も人手も少なくて済みますので料金が抑えられます。反対に手がかりが少なく難航する事例であれば、それなりに費用が嵩む仕組みです。
実際にいくら必要になるかはケースバイケースですので、見積もりを取って確認することになります。
事前相談と見積もり作成までは無料相談という形で引き受ける探偵社が多くありますので、そちらにまず相談してみることをおすすめします。
見積もりの内容をしっかり精査して、費用と仕事の詳細に納得した上で契約依頼を結ぶようにしてください。
弊社では、ご希望の費用をお伺いしてその範囲内で見積もりを作ることもできますので、必要があればご相談ください。
人探しが得意な探偵の選び方
家出人捜しを探偵に依頼するなら、それを得意とする探偵社に依頼したいと考えるでしょう。
探偵社にはそれぞれ得意な専門分野がありますが、人探しについては概ねほとんどの探偵社が対応しています。不安であれば、ホームページなどで「家出人探し」「人探し」を掲げていることを確認すると安心です。
その上で、どこの探偵社に依頼するかですが、あなた自身が信頼できて任せられると感じた探偵社を選んでください。
探偵の仕事は外からはわかりにくく、評価が難しいのが実際のところです。残念なことですが、それを逆手にとっていい加減な調査をするところもないとはいえません。
良い探偵社の特徴はいくつかありますが、料金が明瞭で親身になって相談にのってくれるかどうかがひとつの判断基準です。
ホームページやどこかの評価ランキングだけに頼らず、無料相談で実際に探偵と会って信頼できるかどうかを見極めた上で決めることをおすすめします。
まとめ
家族や大切な人が家出した場合に相談できる相手と、上手な解決法について解説しました。
参考になれば幸いです。
家出という特別な出来事の中、不安や焦りでお辛い時を過ごされていると存じます。
大変なときではありますが、まずは一呼吸おいて家出した人ができるだけ早く戻れるよう対策を取ってください。
ご家族だけでできることには限りがあります。周りを見渡して信頼できる頼れる人を選んで相談し、早い解決を目指しましょう。
あなたの大切な人が一日も早く元気に戻られるようお祈りしております。