「新婚は浮気や不倫なんてしない」。
そう考えられる方は多いのではないでしょうか?
しかし、実際には新婚で浮気・不倫をするというケースは度々見られます。もし、実際にそのような目に遭った場合、どのように対処をすればよいのでしょうか?
今回の記事では、そのことについて詳しく解説していきます。
目次
新婚でも浮気・不倫する理由は
『結婚』は、恋愛の最終的なかたちであるともいえます。そんな結婚を果たした新婚が、なぜ、浮気や不倫をしてしまうのか。
まずはその理由について見ていきましょう。
結婚をしたという自覚が薄い
第一に、「結婚をしたという自覚が薄い」ということから、浮気・不倫をしてしまうというケースが挙げられます。結婚と交際では、実生活の面だけではなく、法的な点からも伴う責任が大きく異なります。
しかし、特に若年層で結婚をした場合などは、そもそも結婚と交際の線引きが曖昧で、独身の気分が抜けきっていないことなどから、浮気・不倫をしてしまう場合があります。
また、「新婚でまだ子どもがいない」、「結婚前と比べて関係性や生活に大した変化がない」、「義父母など互いの家族との交流が特にない」などの理由も、「結婚をしたという自覚が薄い」ということにつながります。
昔であれば、結婚をするとすぐに子育てを始め、定型のような家族生活を営み、互いの家族と頻繁に交流する、といったことが結婚に際して慣習的に行われていました。しかし、そのような「結婚の典型」といった形が現代ではあまり見られないため、そのことが「結婚をしたという自覚が薄い」ということにつながるのではないかと思われます。
理想と現実の違い
多くの夫婦は、結婚をする前に「理想の結婚像」のようなものを持っています。しかし、理想と現実は違うものです。映画やドラマなどに描かれる「理想の結婚像」は、良い面だけを抽象した場合がほとんどです。
実際に結婚し、日夜同じ時間を共有していると、相手の欠点や理想とは外れた点などが浮き彫りになっていき、ある種「妥協をする」ということがさまざまな場面で必要となります。
さらに、それらの配偶者に関することのみではなく、将来的な生活にかかる経済的な不安や、結婚によってプライベートな場所、時間が失われるという面もあります。それらの「理想と現実の違い」に耐えられず、配偶者に対しての熱意が冷めてしまい、浮気・不倫につながるのではないでしょうか。
また、さまざまな婚姻に関する手続きやこれまでは必要ではなかった配偶者に対しての配慮が常に必要とされるなど、結婚には負担が多く伴います。それらへのストレスから逃れるために、浮気・不倫をしてしまうということも考えられます。
本意の結婚ではなかった
「結婚は好意を持つ者同士がするもの」。一般的にはそのように考えられていますが、実際にそうではないケースがあります。
その代表的な例として、「結婚への焦り」があります。「歳を重ねるにつれて、周りの友人や知人がみんな結婚をしているのに、自分は未だに未婚」。そのような状況に遭った際、焦りの気持ちから衝動的に結婚をしてしまうというケースがあります。
この場合、相手に対しての好意はほとんどない場合が多く、そのことから、浮気・不倫をしてしまうということにもつながってしまいます。
新婚の浮気率は
新婚男性200名を対象に行われたアンケートの結果では、約2割の回答において、「自分もしくは、妻が浮気・不倫をした」と回答しています。浮気・不倫を始めた時期についても、「結婚前から」や「結婚後1、2年以内」、これらが全体の約6割を占めています。
一般的に、「結婚の期間が長くなるにつれて配偶者への気持ちが薄れ、浮気・不倫が増えるのではないか」というイメージがあります。しかし、実際には、結婚期間の浅い新婚のほうが浮気をする可能性がより高いということになります。さらに、約3割の新婚が、「将来的に自分が浮気・不倫をしてしまうかもしれない」と考えているという調査もされています。
新婚の3割以上が、「この先、自分は浮気・不倫をしてしまうかも」と考えているという結果には驚きですが、これが実態となっています。
浮気・不倫の疑いがある場合
「結婚前と結婚後であからさまに態度が違う」、「友人から他の相手といると目撃証言があった」、「スマホなどから浮気の痕跡を見つけた」。このようなさまざまな理由から、浮気・不倫の疑惑は生じます。そのように相手に浮気・不倫の疑いが生じた場合に、必ず押さえておかなくてはならないことがあります。それについて確認します。
事実の確認をする
相手に不倫・浮気の疑いがある場合に、必ず押さえておかなくてはならないこと。それは、まずは「事実の確認をする」ということです。
もし、しっかりと事実の確認をせずに、相手が浮気・不倫をしていると決めつけて行動をしてしまうと、「相手からの信頼を損なう」、「夫婦関係に亀裂が入る」といった問題に発展するかもしれません。特に、相手が実際は浮気・不倫をしていなかったという場合には、生涯のパートナーを失うということにまで繋がってしまうかもしれません。
そのため、浮気・不倫の疑いがあるからといって、早計に相手にそれを問いただすようなことはせず、まずは事実の確認をしっかりとするように心がけましょう。そのうえで、浮気・不倫の事実が確認できた場合は、しっかりとそれらの証拠を押さえておきます。
事実確認の方法
では、実際に『どのような方法によって浮気・不倫の事実確認をするか』、見ていきましょう。事実確認の方法には、一般的に『自力で確認をする方法』と『探偵に依頼する方法』があります。
『自力で確認をする方法』の場合、素人の個人では「事実を裏付けるだけの証拠が足りず、事実確認に及ばない」ということになってしまう可能性が考えられます。それだけであれば、その後に探偵に依頼するなど別の策を講じることができますが、問題なのは、「探っていることに感づかれて、相手に浮気・不倫の痕跡を抹消される可能性があること」です。
この場合、現在の浮気・不倫の証拠が失くなってしまうだけではなく、その先浮気・不倫が継続される場合にも、相手が細心の注意をはらい痕跡を残さないようにすることが考えられます。そのため、浮気・不倫の事実確認をすることが、現在、将来含めて非常に困難となってしまいます。
このように、『自力で確認をする方法』は、確実性が低く、大きなリスクも伴う方法であるといえるでしょう。
それに対して、『探偵に依頼する方法』はどうでしょうか。
前提として、探偵は調査のプロです。どのような物が浮気・不倫の証拠物となるかも心得ているため、確実な証拠の裏付けをもってして、事実確認を行うことができます。
また、当然ながら「相手にバレないこと」を最優先に調査をします。そのため、浮気・不倫の事実確認において、『探偵に依頼する方法』は、安全かつ確実な方法であるといえます。
浮気・不倫をしていたら
では、実際に事実確認をして、浮気・不倫をしていることが発覚した場合どうすればいいのでしょうか?
まずは、事実確認をした際に押さえておいた証拠を基に、相手に問いただしてみましょう。
浮気・不倫をしたことには、必ず何かしらの理由があります。どんな理由であれ、許されることではありませんが、一度冷静になって相手の話を聞くことも大切です。
配偶者の浮気・不倫は、当事者だけの問題ではなく、家庭の問題です。もし、どうしても自分ひとりでの判断が難しいと感じた場合には、両親や信頼できる友人・知人など、周囲の人たちの話も聞いてみましょう。誰かに話すことで、心も安定しますし、さまざまな意見の中から最適解が見つかるということもあります。
そして、実際に相手の話を聞いた上で、その後の対処法について検討していきます。
離婚する
ひとつめは、『離婚する』という選択です。特に、相手が「理想と現実の違い」や「本意の結婚ではなかった」などの理由で浮気・不倫をしていた場合、今回の件をたとえ許したとしても、再発する可能性は高いといえます。
相手の話を聞いて、態度や理由を確認しながら、「やり直すことは不可能だな」と感じた場合は離婚を選ぶことになるでしょう。
やり直す
もう一方は、『やり直す』という選択です。
相手が「結婚に対する意識が薄い」、「結婚に対してのストレスから浮気・不倫をしてしまった」という場合は、相手の心持ちによっては更生を望むことができるかもしれません。留意しておかなくてはならないのは、相手が浮気・不倫に対する慰謝料請求を逃れるために、「うまく言いくるめようとしている場合などもある」ということです。
しっかりと相手の意見や態度を確認しましょう。そのうえで、周りの友人や知人、家族などにも相談をして、慎重に判断をしましょう。
また、相手が開き直って、「原因はあなたにある!」と高圧的に接してくる場合もあるかもしれません。その場合は、決して臆すことのないようにしましょう。
許されないことをしているのは相手側で、あくまで主導権は浮気・不倫をされた側にあります。やり直すもやり直さないも、最終的な判断はされた側に委ねられます。
それでも、やはり簡単に選択を決断するということはなかなか難しいかもしれません。そんな時は、一度「別居をする」など、相手との距離を置いてみることも大切です。
浮気をする側もされた側も、その直後に冷静に保つということはなかなか難しいものです。一度、相手との距離を置いてみて、慎重に判断を下すというのもひとつの手段といえます。
離婚する場合
浮気・不倫の発覚後、『離婚する』という選択をした場合、どのような手順を踏むことになるのでしょうか?
ここで、まず押さえておくべき点は、「浮気・不倫による離婚の場合、慰謝料の請求をすることができる」ということです。このことについて理解をするために、『浮気・不倫への慰謝料請求がどのような法的根拠によって認められているのか』ということを確認しておきましょう。
「離婚による慰謝料」というのは、「離婚による精神的な苦痛に対して支払われる金銭」のことを指します。「価値観の違い」、「性格の不一致」などの理由によって離婚をした場合は、一方にのみ責任が認められるわけではないため、「離婚による慰謝料請求」は基本的に認められません。
それに対して、「浮気・不倫による離婚」は、一方に大きな責任が認められます。「浮気・不倫」は、法律用語では「不貞行為」と呼ばれています。この不貞行為をされた配偶者は、『民法770条1頁1号』を根拠として、相手に対して離婚の請求をすることができます。
それと同時に、平和な婚姻生活が侵害されたことを理由に損害賠償請求が可能であることが、『民法第709条、および710条』によって定められています。これが、『浮気・不倫への慰謝料請求が認められる法的な根拠』です。
そして、確認してきたように、慰謝料請求をするにあたっては、「本当に不貞行為があったか」という事実確認が不可欠です。よって、それを証明するための『浮気・不倫の証拠収集を行うこと』が、最も重要であるということになります。
では、次にこの『浮気・不倫の証拠収集』について見ていきましょう。
浮気・不倫の証拠収集
『浮気・不倫の証拠収集を行うこと』が、慰謝料請求をするうえで最も重要であることは先に述べた通りです。証拠の収集が疎かであった場合、浮気・不倫の事実を立証することができず、相手に責任を追及することができなくなってしまいます。
疑いの段階で、「浮気や不倫の事実が発覚したとしても、もう一度やり直したい」と考えていた場合であっても、後々の不利益を避けるために、浮気・不倫の確固たる証拠収集は必ず欠かさないようにしましょう。
証拠収集の方法
肝心な『浮気・不倫の証拠収集の方法』についてですが、これには事実確認の場合と同様に、『自力で行う方法』と『探偵に依頼する方法』があります。
浮気・不倫の証拠として、「メールやLINEなどSNSでのトーク履歴」を連想される方も多いのではないでしょうか。実際に、このようなトーク履歴の収集であれば、配偶者が相手の隙をついて行うことができます。
しかし、このような「トーク履歴単体」では、うまく言い逃れをされるということも多く、慰謝料請求をする際にも、それ単体では事実を証明する証拠としては確実性が低いとみなされてしまうかもしれません。これを例として、一般の個人が収集できる範囲の物は、「証拠ではあるものの、事実を裏付けるほどの確固たる証拠とまではいえない」という場合がほとんどです。
では、そもそも『事実を裏付けるほどの確固たる証拠』とは、どのような物でしょうか。
これの最たる例としては、「浮気・不倫相手との性行為中や性行為前、性行為後であることが確認できる写真・動画・音声データ」が挙げられます。このような証拠物はいわずもがな、それ単体でも浮気・不倫が認められるほどの『確固たる証拠』となり得ます。
また、「ラブホテルに出入りしているデータ」も『確固たる証拠』となります。ラブホテルは性行為を行う目的で使用される施設であるため、たとえ相手がうまく言い逃れを図ったとしても、その言い分を跳ね除けるほどの強力な証拠です。
このような証拠を押さえる上で重要となるのは、「相手や日時をしっかりと特定し、証明できること」です。もし、日時が特定できなければ、「結婚前の物だ」などと言い逃れをされてしまうためです。
『確固たる証拠』としては、上記の物が該当しますが、その他にも、「手を繋いだりキスをしている場面を押さえた物」や先ほど挙げた「メールやLINEなどSNSでのトーク履歴」も証拠となります。
留意しておくべき点は、「これらの証拠物は単体では効力が薄い」ということです。そのため、「確固たる証拠を押さえた上で、さらにそれらを補強する」、または「このような証拠物を複数組み合わせる」などといった方法を執ることによって、事実認定がされるという流れになります。
しかし、ここまで確認をし、「確固たる証拠を押さえたり、いくつも証拠を押さえたりするのは難しいんじゃないか?」と感じられたのではないでしょうか?
事実、先に挙げたような証拠を収集するには、尾行や張り込み、聞き取りや隠し撮りなどといった調査を行う必要が出てきます。
もし、一般の個人がこれらを行う場合、ストーカー規制法や、プライバシー権の侵害に該当し、却って不倫・浮気をされた側が処罰を受けてしまうという可能性があります。
そこで、考えられる有用な方法が、『探偵に依頼する』というものです。
探偵は、『探偵業法』という法律によって、先ほど挙げたような本来は違法とされる調査を合法的に行うことができます。そのため、さまざまな方法によって、可能な限りの浮気・不倫の証拠を押さえることができます。
また、「相手にバレない」ということを大前提に調査を行うため、一般の個人が調査を行うのに比べ、より安全であるともいえます。
このように、探偵は事実確認とともに、責任追及をする際に有利となる証拠収集を、安全かつ確実に行うことができます。
相手に浮気・不倫の疑いがある場合、まずは一度、探偵に相談をすることを検討してみましょう。
慰謝料請求する
では、証拠が集まったところで、次に『どのように慰謝料請求を行うか』を確認します。
慰謝料請求の方法には、大きく分けて『示談交渉』と『民事裁判』という2つの方法があります。方法としては2通りですが、いきなり民事裁判を起こすことは稀で、「示談交渉を試み、合意が得られない場合に民事裁判を起こす」という流れが一般的となります。
示談交渉について
『示談交渉』とは、「裁判などをせず、当事者同士の交渉によって問題解決を図る方法」を指します。これにあたり、まずは『誰が示談交渉をするのか』という点について確認します。
『弁護士法第72条』には、「弁護士でない者が、報酬を得る目的で法律事件に関する事務を行ってはいけない」という旨が定められています。ここでいう、「法律事件に関する事務」には、「浮気・不倫などの不法行為に対しての慰謝料請求の示談交渉」も含まれます。つまり、探偵などの弁護士以外の者が、示談交渉を行うことは法律によって禁止されているのです。
そのため、示談交渉を行うことができるのは、『弁護士』か『本人、もしくは(報酬を得る目的ではない)家族や知人』ということになります。
先に、弁護士を介さない『本人、もしくは(報酬を得る目的ではない)家族や知人』が示談交渉を行う場合を検討します。
この場合、「専門的な法律の知識を有しないため交渉が難航する」、「相手にうまく言いくるめられ不当に慰謝料の減額をされる」、「相手との直接的な交渉となるため精神的な負担が大きい」など、さまざまなリスクが伴います。
交渉を妥結させるよほどの自信がある場合を除き、現実的ではない方法といえます。
そこで、一般的となるのが、『弁護士に依頼する』という方法です。
先ほどの『弁護士法第72条』にあったように、弁護士には、示談交渉をする権限が法的に付与されています。確実に慰謝料請求を行う場合は、弁護士へ相談をしてみましょう。
民事裁判について
示談交渉で話がまとまらない場合、『民事裁判を起こす』という方法に移行することとなります。この民事裁判においても、『本人訴訟をする方法』と『弁護士に依頼する方法』があります。
『本人訴訟』とは、「裁判の当事者が弁護士に依頼をせず、一人で裁判をすること」を指します。本人訴訟は、費用がかからず自分の裁量で裁判を進めることができるなどのメリットがあります。
しかし、その一方で、「裁判の手続きが分からない」、「難解な法律用語や条文を理解しなければいけない」、「法的な知識を駆使した上で、論理的に主張をしなければいけない」、「裁判にかかる大きな負担をひとりで抱え込まなければならない」など、示談交渉の場合と同様にさまざまなリスクが想定されます。最悪の場合、うまく主張と立証をすることができず、敗訴してしまうという結果に至るかもしれません。
しかし、『弁護士に依頼する方法』の場合は、これらのリスクを払拭することができます。費用こそかかるものの、想定されるリスクを考慮すると、『弁護士に依頼する方法』がやはり確実といえます。
まとめ
今回は、『新婚で浮気・不倫が発覚した際の対処法』について確認しました。
離婚や慰謝料請求をする場合は、「探偵に事実確認と証拠の収集を依頼し、弁護士に示談交渉の相談に行く」という方法が得策です。
もし、配偶者に少しでも浮気・不倫の疑いがあった場合、まずは一度、探偵に相談をしてみましょう。
※浮気調査の徹底解説記事はこちらからも確認できます→浮気調査の全体像~調査の基本から探偵に依頼する際の注意点まで【徹底解説】