「疎遠になった友人に会いたい」
「昔お世話になった人を探してお礼を言いたい」
このようにお考えではありませんか?
進学や結婚に伴う転居で会えなくなった人や、急に連絡が取れなくなった人にもう一度会いたい。
誰もが携帯電話を持ち、SNSが盛んなこの時代でも人探しは大変です。
- 人生の中で思い出として残る大切な人を探すにはどうすれば良いか
- 人探しにはどんな情報が必要なのか
- 人探しにかかる期間や費用はどれくらいなのか
そんな方に向け、この記事では上記について、1つの事例に沿って解説します。
目次
【事例】20年前に音信不通になった友人が今どうしているのかを知りたい
※なお守秘義務に反しないよう、内容の一部に改変を加えております。
依頼者 | 愛媛県在住の女性Aさん |
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対象者 | 東京在住の文通相手Bさん |
依頼内容 | 15年間続いた文通が途絶えたBさんの現在の様子が知りたい |
調査方法 | Aさんが持つ情報の精査、郵便物の転送先調査 |
調査期間 | 3週間 |
依頼者は愛媛県に住む40代の女性Aさんです。
探して欲しいと依頼されたのは、東京に住む友人Bさんでした。
Aさんは中学生の頃からBさんと15年もの間文通していました。
成人してからは年に1度、Aさんの東京旅行の際に会っていたそうです。
携帯電話を持ち始めてからは通話やメールのやり取りもありましたが、主に手紙が交流の手段でした。
Bさんは大学卒業後実家を出たそうですが、手紙は実家の住所に送って欲しいと希望。
週に1回のペースで手紙のやり取りは続いたそうです。
ですが30代を前にした頃、Bさんからの手紙が止まってしまいます。
Aさんは心配して何度か手紙を送りましたが返事はなく、そのまま交流は途絶えました。
20年経ってもBさんが気がかりだったAさんは、探偵に依頼しBさんを探すことにしたのです。
依頼者が持つ手がかり
人探しには、その人に関する情報がどれだけあるのかがカギです。
多ければ多いほど見つかる可能性は高まりますし、期間も短縮されます。
プロの探偵には蓄積されたノウハウと、緻密な調査能力があります。
少ない手がかりだったとしても、そこから独自の方法を用いて対象者を探し出すのです。
依頼当時、Aさんが持っていた情報は以下のように大変少ないものでした。
- 氏名
- 年齢
- 実家の住所
Aさんは携帯電話を機種変更したタイミングで連絡先の多くを消してしまっていました。
その為Bさんの電話番号やメールアドレスも分からなくなったのです。
何回も書いた実家の住所とBさんの氏名、そして年齢だけが手がかりという難しい案件でした。
人探しにおいては名前や住所の他、以下のような情報が大変有効な手がかりとなります。
必要な情報はどのような些細なことも漏らさずチェックしましょう。
- 生年月日
- メールアドレス
- 電話番号
- 写真
- 通っていた学校
- バイト先や勤務先
- TwitterなどSNSのアカウント
- 交友関係
人探しをする時に行うこと
探偵の人探しでは、専門家ならではの方法を駆使して緻密な調査が行われます。
調査経験が無い方には、こうした発想が難しいため、人探しをする時には専門家に相談するのが最も確実です。
今回のケースで有効と考えられた3つの方法について、1つずつ解説します。
- 電話をかける
- 手紙を出す
- 直接訪問する
電話をかける
Aさんのケースでは電話はできませんでしたが、人探しにおいて電話番号は重要な手がかりの1つです。
当たり前と思われますが、案外電話番号が分かっていても、実際に疎遠になった方にいきなり連絡するのを躊躇する方は多いです。
実家の電話番号ならなおさらでしょう。でも、分かるのであればまず電話してみましょう。
仮に本人が出なくとも、家族が出てくれる可能性があります。
その場合は経緯を丁寧に説明した上で本人の状況を確認できますし、拒否された場合でも事情があると推測できます。
しかし前述した通り、たとえ電話番号が分かっていても、連絡が途絶えてから時間が経っているとなかなか電話し辛いものです。
「こちらに落ち度があって連絡を絶ったのかも」と不安になる方もいます。
その場合は専門家に依頼し、探し人の現状を調査してもらった後に連絡を取りましょう。
手紙を出す
Aさんは手紙の返事が来なくなってから2度ほど手紙を出していました。
Bさんからの返事はありませんでしたが、宛先不明で返送もされなかったため、実家の住所にまだ誰かが住んでいる可能性は非常に高いと考えられます。
このように、一度分かっている住所に手紙を出してみて返送されるか待ちましょう。
もし一定期間経っても返送されなければ、新しい住所に転送されている、あるいは実家の住所にまだ本人かご家族が暮らしている可能性があります。
ポイント
手紙を出す際は、封書ではなくハガキにし、『連絡が欲しい』と一言添えておくと良いでしょう。開封が必要な封書よりもメッセージが伝わりやすく、その住所に本人がいなくともご家族によって本人の手に届けられる可能性が高まります。
実家の住所に誰も住んでおらず、新住所に転送されていると考えられる場合、手紙の転送先を調べる方法があります。しかし素人には難しいので必ず専門家に相談しましょう。
直接訪問する
最後に連絡を取った時の住所が分かるなら、まず直接訪ねるのが得策です。
- まだ本人が住んでいるのか
- 本人以外の家族が住んでいるのか
- 転居して全く無関係の人が住んでいるのか
これらをすぐに把握できます。
事例のAさんはBさんの実家の住所を覚えていたため、直接訪問が可能でした。
しかしAさんは愛媛在住、Bさんの住所は東京とかなり距離があり、簡単に移動できない状況です。
そのため、探偵に依頼し代わりに所在を確認してもらいたいと希望しました。
また、直接現地を訪れなくても、相手の住所が分かっている場合はこれらの方法である程度のことが分かります。
1. Googleマップ
目的地を登録するだけでその場所までナビゲートしてくれます。
初めて訪れる地域でも不安感無く移動でき、携帯電話に登録している連絡先の住所もマップ上で検索が可能です。
Googleは2005年からゼンリンより地図データを提供されていましたが、2019年より契約解除のため劣化したという話があります。
また新築の建物はマップに反映されていないケースが多く報告されており、更新に2~3年を要するとも言われています。
しかし相手の住所が分かっていてもすぐには訪問できない場合、その住所や周辺情報がすぐに分かるので初手の調査方法として有力な基本ツールです。
2. Googleストリートビュー
Googleストリートビューは世界中をネット上で疑似訪問できるサービス。利用された方も多いのではないでしょうか。
場所を指定すれば、周辺を360度見渡せます。その場にいながらにして遠くの場所の雰囲気が分かる便利なサービスです。
PC版とスマホ版は検索時の表示に違いがあったり、細い路地など対応していなかったりして実際の建物が確認できない場合があります。
ストリートビューはGoogleの技術チームによって世界中のあらゆる場所を撮影・更新されているため、大きな通りはほぼ毎年のように更新されますが、細い通りは2~4年を要する場合があります。
そのため常に最新の情報とはいきませんが、遠方にいながら特定の地域を細かく調べるには大変有効なサービスと言えます。
3.ゼンリン住宅地図プリントサービス
地図情報提供会社の大手、株式会社ゼンリンが提供するサービスです。
国内のエリアの地図をコンビニのマルチコピー機で簡単に印刷できます。
Googleマップで分からない番地や地図上の名前を確認できる場合があり、大変便利なサービスです
- サイズ:A3横(フルカラー)
- 金額:1枚400円
- 縮尺:1/1,500相当
- 対象のコンビニ:セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、デイリーヤマザキ、セイコーマート
Googleマップでもおおよその地域情報は確認できますが、そこに住む人の情報までは分かりません。
ゼンリンの住宅地図は大変精密で、建物の入居者氏名が掲載されているため、人探しには大変便利なサービスです。
- 相手の氏名や住んでいるマンションやアパート名は分かるが、部屋番号が分からない
- 部屋番号まで分かるが、今も住んでいるのかが分からない
このような場合、ゼンリンの住宅地図は大変重宝します。
4. 登記情報提供サービス
不動産・法人登記情報を閲覧できる有料のサービスです。
個人でも申込手続きを踏めば利用でき、建物の地番、家屋番号で名義人を調べられます。
申込手続きには1週間ほどかかります。
またクレジットカードの登録が求められますので、用意が必要です。
- サービス利用時間:平日/8:30~23:00 土日祝/8:30~18:00
- 料金:情報の内容によって異なりますが、不動産登記情報(全部事項)は332円となっています。
<個人利用の申し込みに必要な情報>
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス(必須ではありません)
- 職業
- 任意のパスワード
- 職業
- クレジットカード
申込手続き後、審査や登録事務を経ておよそ1週間後に封書で「登録完了通知書」が届きます。
登記情報提供サービスでは土地の担保者や所有者の氏名や住所を確認できます。
「住所は分かっているけど、今もそこに住んでいるか知りたい」をいった場合に便利なサービスです。
人探しの調査期間は情報と目的によって異なる
探偵に人探しを依頼する場合、依頼者が持っている情報や目的、調査方法によってかかる日数は変わります。
例えば手紙の転送先を調べる場合、1週間ほどの期間を要します。
事例のAさんのように、探したい相手が遠くに住んでいると思われる場合、簡単に自分で捜索はできません。
他にもお仕事やご家族のお世話、ご自身の体調不良等があると自ら足を運んで探すのは大変困難です。
できるだけ早く確実に探し出したい時は、無理せず独自のノウハウを持ったプロに依頼しましょう。
人探しの料金は3~20万円
人探しにかかる料金は、平均すると3~20万円です。
調査地や調査方法によって変動し、調査経費として以下のようなものが加算されます。
- 交通費
- タクシー代
- レンタカー代
- 宿泊費
- 店内潜入費
- 他必要経費
※いずれも依頼者への説明を行い、了承を得た上での加算となります。
調査方法による金額は下記の通りです。
直接訪問 | 5万円~(場所により変動) |
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電話代行 | 3万円~(内容により変動) |
Googleマップ、ストリートビュー、ゼンリン地図印刷、登記情報提供サービスの利用代行 | 3万円~(内容により変動) |
手紙の転送先割り出し(現地調査含む) | 10万~ |
※いずれの場合も成功報酬はいただきません。
探偵に依頼する場合、事前に必ず下記の点をチェックしましょう。
- 調査報告書の有無
- 調査方法
- どこまで深く調査してもらえるか
- 詳細な説明と見積金額が提示されているか
まとめ
事例のAさんは、まず再度手紙を送りましたが返事がないため、探偵にBさんの所在確認や転居先の割り出しを依頼しました。
Aさんの持つ情報が少なく難航するかと思われましたが、3週間後Bさんは他県で元気に暮らしていると判明。
手紙が来なくなったのはBさんの心境や当時の事情があるものと考え、Aさんは調査結果に納得し、依頼は完了しました。
突然連絡が取れなくなった友人を探したいと思う気持ちは自然なものです。
もしわずかでも「会いたい」「安否を知りたい」と思うなら、まずは専門家に相談してみましょう。
必ず有益なアドバイスを受けることができるでしょう。
探偵への依頼はハードルが高いと感じるかも知れませんが、調査経験のない方には難しい独自の調査手法や人探しのノウハウを多く持っています。
少ない手がかりでも、そこからお相手の所在や現状を調べることは可能です。
「何十年も会っていないから情報がほとんどない」という方も、まずは専門家への相談をお勧めします。
多くの探偵は無料相談を実施しています。人探しの場合、アドバイスのみで自力で探すことが出来たというケースも珍しくはありません。
この記事が、人探しを検討している方の参考になれば幸いです。