依頼者が探偵に浮気調査を依頼するのはもちろんパートナーの浮気の証拠を得たいからです。しかし望むような結果が得られずに空振りに終わってしまうことも時にはあります。
探偵業界の空振りとは野球の三振のことではなく、対象者と浮気相手が接触しなかったという意味で用いられます。
今回は浮気調査が空振りになりやすい3つの原因と、空振りを極力減らす3つの対策を現役の浮気調査が得意な探偵にインタビューしました。
本日はどうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
パートナーの不貞を確かめるために依頼者は探偵に浮気調査を依頼します。しかしどうしても浮気調査が空振りになるケースは出てくると思いますが、どのような場合が考えられますか。
そうですね。超能力でも使わない限り人の心を覗く術はないので、どんな凄い探偵であっても人の行動を完璧に予測するのは不可能です。調査が空振りになりやすいパターンは今から紹介する3つのケースが多いです。
まず、たまたま調査日に対象者が浮気をしなかったケースです。
次に対象者がいつ浮気をするのか根拠が乏しいまま、依頼者が調査日を指定して調査した結果予想が外れるケースです。
最後に依頼者の思い過ごしでそもそも対象者が浮気をしていないケースも考えられるでしょう。
それぞれ詳しく教えていただけますでしょうか。
ではまずは対象者がたまたま調査日に浮気をしなかった場合について解説します。
浮気している可能性が高い場合でも、指定した調査日に限って浮気相手と会わない場合がよくあります。いつもなら対象者が浮気相手と会う日時なのに、何事もなく帰宅するのです。中には突発的な事故に巻き込まれて会わないケースも考えられます。
行動の主導権は探偵ではなく対象者にあるので物的証拠を得たいと思っても、もうその日はどうすることもできません。
ただ浮気の事実をほぼつかんでいるのなら、浮気する可能性が高い日時に再調査すれば成功する可能性が極めて高いです。諦めずに粘り強く調査を継続することが重要です。
対象者も浮気相手も人間ですので、体調が悪くて家に帰るというパターンも考えられますね。一度で浮気の証拠を得たい依頼者としては、もやもやするでしょう。では次のケースについて教えてください。
基本的に浮気調査を行う日は依頼者の希望日に行います。お話をお聞きした上で、最良と思えるご提案をさせていただく場合もあります。ただそれでも、浮気調査日の予想が外れていた場合は空振りになってしまいます。
依頼者はパートナーがいつ浮気をするのか確信を得ておらず根拠が乏しい状態で依頼をする場合もあります。そのままの状態で調査日を指定してしまうと、その日に対象者が浮気する可能性は低いので、結果的に空振りに終わってしまいます。空振りでよくあるのはこのパターンです。
早く証拠が欲しいあまりに気が急いて行動してしまうと確かな証拠は得られません。また、浮気は対象者だけではなく浮気相手の都合も関係するので、どうしても予想が外れることはあるでしょう。
よくわかりました。では最後の依頼者の思い過ごしについて教えてください。
依頼者としては拍子抜けするかもしれませんが、思い過ごしでパートナーは全く浮気をしていない場合も時にはあります。パートナーは浮気をしていないのですから、いくら調査しても浮気相手の影も形もなく証拠は見つかりません。
このような場合、探偵は事実を受け入れてもらえるように依頼者にありのままを報告します。浮気をしていないのであれば本来喜ぶべきことなのですが、疑心暗鬼に陥ってしまっている依頼者も時にはいます。そんな時は粘り強く対話を重ねて慎重に対応します。
空振りになる3つの原因を紹介してもらいましたが、ではそもそも浮気調査が空振りにならないためにはどのような対策をすれば良いのでしょうか?
浮気調査の空振りは依頼者にとって金銭的にも精神的にもダメージが大きいです。そのため我々探偵は、調査する前段階でしっかりとヒアリングします。そして依頼者には次の3つを意識するようお願いしています。
まず浮気する日時を可能な限り正確に特定できるよう情報収集する。
次に警戒されないように依頼者が普段の態度に気をつける。
最後はそもそも本当に依頼者のパートナーは浮気しているのか冷静に考えてもらうことです。
調査に絶対はないのでどうしても空振りになる場合もありますが、この3つを強く意識すれば空振りの可能性を低くすることはできます。
なるほど。ではその3つの対策のより具体的な詳細をお聞かせください。まず浮気する日時を可能な限り正確に特定できるよう情報収集することですね。依頼者としてはどういった点に気を付ければいいのでしょうか?
対象者の浮気する日時の特定はとても重要ですね。特定するためには、対象者の普段の行動をさりげなく観察してください。そして行動パターンを把握して浮気相手と接触しそうな曜日や時間帯を可能な限り記録することをおすすめします。
依頼者が探偵に浮気調査を依頼するということは、いままで感じなかった違和感を日常で感じているはずです。例えば対象者がある特定の曜日だけやけに帰宅時間が遅かったり、晩御飯を外で食べてくる頻度が今までに比べて増えたなどの違和感です。そういった曜日や時間の記録をつけ、捨てられたゴミやレシートなどがあればよく確認してみることも有効です。
ただし、対象者のスマホを無断でロック解除してメールの中身を見たりコピーすると、たとえ夫婦であっても法律違反になる可能性がありますので気をつけてください。
あくまで法律に抵触しないレベルの観察を継続的におこない、浮気する日時を特定することをおすすめします。
地道で時間がかかるので焦る気持ちもあるでしょうが、こういった事前情報が多ければ多いほど浮気日時の特定につながりますので空振りにはなる可能性がグッと低くなります。
当たり前のことですがとても重要なのは日頃の情報収集ですね。
では次の対策について具体的に教えてください。警戒されないように普段の態度に気をつけるにはどうすれば良いでしょうか?
「私はあなたの浮気を知っている」という態度は決して対象者の前で出してはいけません。心中穏やかではないでしょうが、今まで通りの日常を演じ何食わぬ顔で接することが重要です。露骨に疑いの目を向けて態度を変えれば警戒されてしまいます。
対象者に浮気調査を依頼していることがバレるのはリスクしかありません。バレてしまうと対象者が警戒心を強めるので、張り込みや尾行調査の難易度が大きく上がります。その分、物的証拠を得る可能性が下がり、調査時間も延び費用が高くなってしまうので依頼者にとっては避けるべき事態です。
だからこそ普段から接する態度に気をつけなければいけません。仮にバレてしまった場合、対象者の警戒を解くために一旦調査を中断し、仕切り直しが必要です。警戒心が高い状態で浮気調査をすることはおすすめしません。
いずれにしても焦らない気持ちが大事なのですね。それでは最後に、本当に浮気しているのか冷静に考えてみる方法について教えてください。
どうしても結果を早く知りたくて、浮気の証拠をすぐに手に入れたいと思うのは浮気を疑っている人であれば誰もが思うことです。気持ちが先走ってしまい、思い込みが激しくなりパートナーが浮気していると最初から決めつけがちな人も中には一定数います。
そのためまずは落ち着いてパートナーが本当に浮気しているのか一度冷静に情報を整理してみましょう。
浮気調査の依頼をいただいて調査をしてみると実際に浮気していることは確かに多く、個人的には8割ぐらいが黒である場合が多いです。
それでも時には依頼者の思いすごしでパートナーが実際には浮気をしていない場合もゼロではありません。浮気していない場合、いくら調査しても結果が出ることはないです。調査すればするほど時間もお金も無駄になってしまいます。
依頼者が浮気だと思い込んでしまう具体的な例はありますか?
たとえばパートナーが普段は行かない高級レストランのレシートを持っているのを依頼者が見つけてしまい浮気だと思い込んでしまう場合があります。仕事であったり、ただ会社の仲間と親交を深めるための食事をしただけかもしれません。
他にも近隣住民などから「あなたのパートナーが異性と歩いているところ見た」と信憑性に欠ける情報を伝えられ信じてしまうこともあるでしょう。その現場を別のコミュニティの人も目撃しているのであれば信憑性が高くなりますが、その近隣住民が悪意を持ってそのような情報を吹き込んでいるという可能性も考慮しましょう。
パートナーが本当に浮気しているのか情報を整理して冷静に考えてみてください。
ありがとうございました。それでは最後に浮気調査の依頼を考えている方に向けてメッセージがありますか?
プロの探偵であっても浮気調査が空振りに終わってしまう場合もあります。主な原因は、たまたま調査日に浮気をしない、浮気をする日の予想が外れている、そもそも浮気をしていないという3つのパターンが代表的です。こうした理由により空振りになる可能性が常にあるということをまず知っておいてください。
ただし空振りの可能性を限りなく下げる方法はあります。
対象者に警戒されないように普段通りに接することや、浮気していると推測される曜日や時間を記録して正確な対象者の行動パターンの特定を心掛けることが大事です。
また、もしかするとそもそも浮気をしていない可能性もあります。あせらず一度冷静に情報を整理することが大切です。
どうしても一人で考えるだけでは思い悩んでしまうこともあるでしょう。多くの実績を積んできた探偵会社であれば、無料で相談に乗るところも多いので選択肢の一つとして覚えておいてください。