もし配偶者が浮気や不倫しているかもしれないと思ったのなら、探偵に浮気調査を依頼するのが一般的です。
じつはその時に依頼者がしてはいけない行動があります。してはいけない行動をとってしまうと浮気問題がよけいにこじれて収集がつかなくなることもあるでしょう。
依頼者からしてみれば良かれと思って動いた行動かもしれませんが、うまくいくはずだった調査がその行動によって阻害され失敗してしまうなんてこともありえます。
調査を成功させて確かな証拠を確保するためにも、今回は探偵が浮気調査をしている時に依頼者がしてはいけない行動とは何かを、数多くの浮気調査を手がけてきた現役の探偵にインタビューしてみました。これから探偵に浮気調査を依頼しようかと考えている方は参考にしてみてください。
本日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
成功させるためにも浮気調査は探偵にお任せするのが間違いないとは思いますが、浮気調査を依頼したとして調査中に依頼者が行ってはいけない具体的な行動はありますか。
大きく分けて五つの項目がありますね。できれば浮気調査を依頼しようと検討している方は、これから話す行動をしないように意識してください。
一つ目は依頼者自身が浮気調査を行う。二つ目は依頼者が探偵に対して過剰に調査の進捗状況を問い合わせる。三つ目は依頼者が対象者に対して質問攻めをしてしまう。四つ目は依頼者が対象者に対して急に冷たくしたり、優しくするなどの態度を急変させる。五つ目は依頼者が探偵に依頼していることを他人に話してしまう。この五つの項目に注意する必要があります。
不躾な質問になってしまいますが、そもそも配偶者の浮気調査を自分自身で調査してはいけないのは何故でしょうか。人によっては己の手で証拠を掴んでやろうと考えてしまうはずです。
浮気調査の本質は、配偶者が本当に浮気をしているのかを確かめたい、浮気しているのであれば有効な証拠を確保したい、この二点が焦点になります。
ですが浮気調査は簡単そうに見えて、そこまで楽ではありません。探偵は対象者に気づかれることなく尾行して、浮気相手と落ち合ったのを確認して行動を詳細に記録します。そして二人がホテルに入るのであれば決定的な写真を撮影して、対象者と浮気相手が出てくるまでひたすら気を緩めることなく張り込むのです。さらに出てくる瞬間にも決定的な写真を撮り、対象者が浮気相手と別れたなら、今度は浮気相手を尾行して身元を確認します。
想像してみてください。依頼者の方は、日常的には働いているはずです。仕事終わりや貴重な休日にここまでの労力を割くのはなかなか難しいのではないでしょうか。
しかも、決定的な証拠である写真を撮るにしても、カメラを用いるのが日常的ではない人であればうまく使いこなせないでシャッターチャンスを逃すかもしれません。証拠撮影に適したカメラ自体を持っていない人もいるでしょう。
さらにいえば依頼者と対象者はもちろん夫婦であり顔見知りであるため、尾行の難易度は必然的に高くなります。一度でも視界に入っては駄目です。状況に応じた判断力と経験がなければとっさの対応も難しいでしょう。
他にも自己流の調査で対象者にGPSや盗聴器を仕掛けてバレてしまい、逆に対象者に訴えられてしまった事例もあります。
離婚や裁判などの際に有利になる証拠を得るためには、客観的にみて納得のいく情報を集める必要があります。探偵であればこれらの調査や証拠集めをするプロだからこそ有利になる証拠を揃えることができます。
以上の理由により、自己流の調査は控え、プロの探偵に任せることをおすすめします。
では次の二つ目の項目です。依頼者が探偵に対して調査の進捗状況を過剰に問い合わせることについて教えてください。依頼者としては探偵がきちんと仕事をしていないか気になってしまう面もあると思うのですがどうでしょうか。
配偶者の浮気は人生を変えるかもしれない出来事なので、たしかに依頼者側の立場では気になって問い合わせてしまうのは仕方がありません。
しかし早く問題に決着をつけて日常に戻りたいと思うのであれば、探偵に調査の進捗状況や調査結果を必要以上に何度も問い合わせてしまうのはおすすめしません。
探偵としては、調査期間中に依頼者の要望にはなるべく応えるようにはしていますが、過剰な問い合わせは調査がスムーズに進まなくなってしまう可能性があります。不安な点や、気になる点が沢山あるのであれば依頼前に問い合わせておくとよいでしょう。
また、依頼者がやけに焦っている態度のままでいると対象者が勘づくかもしれません。その結果、対象者の警戒心が上がると調査の難易度が上がってしまう場合もあります。できれば調査依頼した後は、探偵に任せてできるだけ平静を装い日常を過ごして結果を待ちましょう。
三つ目の情報収集のために依頼者が対象者を質問攻めにすることについてはどうでしょうか。
依頼者としては探偵に万全の調査をしてもらいたいとおもい、沢山の情報提供しようと対象者に対して質問攻めしてしまうことがあります。
もちろん情報が多ければ多いほど、対象者の行動パターンや浮気している日時、浮気相手の特定につながるので調査はスムーズになります。
ただ何事もやりすぎてはいけません。依頼者が対象者のスケジュールを根掘り葉掘りきいてしまっては元も子もありません。
依頼者が出かける際に、毎回「どこに？」「誰と？」「いつまで？」と詮索するような態度で質問してしまうと、明らかに怪しまれてしまいます。
そのような態度から、対象者が感づいて探偵に調査されていることを警戒して浮気相手と会うのをやめるかもしれません。情報を得るのであれば慎重に少しずつ、自然な会話の中から探る方がリスクは低くなります。
四つ目の依頼者が対象者に対して急に冷たくしたり、優しくするなどの態度を急変させるとはどういうことでしょうか。今までと同じ態度をとるのはむずかしい面があるかもしれませんよね。
もちろん依頼者からすると内面では悲しかったり怒ったり複雑な感情に戸惑うことでしょう。原因である配偶者に気持ちをぶつけたいのもわかります。
ですが、対象者に対して何の脈絡もなく冷たくしたり怒ったりする行動は調査が上手くいかなくなる要因の一つです。
なぜなら、対象者の視点だと、なぜ急に依頼者が態度を急変したのか理由が分からないからです。いつもと違う言動や態度を不審に感じてしまうかもしれません。その理由を問いただされ、ついうっかり浮気しているのではないかと問い詰めてしまっては元も子もありません。
対象者のほとんどは浮気をしていることが発覚しないように注意しています。勘の鋭い人であれば依頼者の急な態度の変わりようで、探偵に依頼していることを感付くかもしれません。そうなると、その後の調査に支障をきたす可能性がありますので注意してください。
では最後の項目です。依頼者が誰かに探偵に依頼していることを話してしまうことはどうでしょうか。
たとえば依頼者には今まで浮気問題を相談していた友人がいるとしましょう。その友人に対して探偵に調査依頼したことを話してしまい、情報が漏れ、最終的に対象者の耳に入ってしまったという事例も実際にあります。
依頼者は不安な状況にあるため、誰かに相談したい、今の状況を聞いて欲しい、喋りたいという気持ちが強い傾向にあります。しかし調査を依頼していることを周囲に話してしまうと、どこからかその情報が漏れてしまうこともあるかもしれません。
対象者が自分が探偵に調査されていると知ってしまうと、調査がより難しくなる可能性があります。探偵としては、場合によってはしばらく調査を控えて、対象者の警戒心がなくなるまで待つことを依頼者に提案することもあるでしょう。
探偵に依頼していることを誰かに話したいという気持ちをグッと堪えてもらい、親しい友人であっても秘密にしておくのが無難です。
ここまでは浮気調査中にしてはいけない行動についてお聞きしました。ここからは、少し質問を変えさせてもらいます。もし探偵に浮気調査を依頼中に、対象者から離婚の提案がきたらどのように対応するのがベストでしょうか。
一般的には、もし依頼者から離婚の提案がきたら、調査が完了するまでは拒否するか、返答はすぐにしないようにしてくださいとお伝えしています。
なぜかと言うと、ここでお互いが離婚を受け入れてしまった場合、浮気の証拠を確保したとしても、すでに夫婦関係が破綻していたと主張される可能性があるからです。
そうなると慰謝料請求や裁判などの際に、不利な状況になる可能性もあります。提案をされたとしても、安易にすぐに回答はださないでください。
不測の事態というものは時には発生します。ある程度は、探偵と事前に打ち合わせをしていても、思いもよらぬ提案を対象者がしてくることもあるでしょう。不安であれば担当の探偵と確認をとってみるべきですね。
それでは逆に復縁の提案の時はどうでしょうか。調査依頼中に、対象者が夫婦関係を修復したいと言ってきた場合どのような対応すべきですか。
もし復縁の提案をしてきたのであれば一旦、受け入れることをおすすめします。これは心の中では、受け入れたくないと思っていたとしてもです。
嘘でもいいので復縁に前向きであるという姿勢を対象者に見せてください。逆に何があっても聞く耳はもたないという態度はしない方がいいでしょう。怪しまれる可能性があるからです。
対象者が急に復縁の提案をしてくる場合、実は探偵の調査に気づいている場合があります。その場合、復縁するとみせかけることによって、依頼者を安心させることが目的です。安心してしまった依頼者は、復縁できたから調査は中止すると当然考えますよね。
このような場合、調査を打ち切った後、結局夫婦関係は上手くいかず離婚裁判になることがあります。あの時、探偵に浮気の事実をつきとめてもらい有利な証拠を確保しておいてもらえばよかったと後悔してもどうにもなりません。
以上の理由から、復縁の提案があった場合は一旦、受け入れつつも探偵による調査は継続しておくべきでしょう。
ありがとうございました。それでは最後に、浮気調査をこれから検討している方に向けてメッセージがあればお願いします。
真面目な探偵であれば、依頼者から浮気調査の依頼をいただくと親身になって対応いたします。なんとか少しでも依頼者の力になれないかと考えているからです。
依頼者としても、そんな探偵になんとか良い調査をしてほしいからとあれこれ手助けしたくなる気持ちも分かります。
ただ良かれと思った動きが仇となることが時にはあります。色々と余計な動きをした結果、調査失敗につながってしまうというケースは実はすくなくありません。
それらの行動は、対象者に不信感を抱かせ、調査がバレてしまう原因になってしまうのです。
結婚して長く夫婦生活を続けてきた関係であれば、そうしたいつもと違う些細な動きや行動によって調査が露見してしまうかもしれません。
浮気している人間側からしてみると自分自身がやましい行動をしているため、余計に配偶者の動きに過敏になっている可能性があります。
一度、探偵に調査を任せたのなら、あとは平常通りに毎日を過ごし結果を待つのが一番の手助けです。それこそが何よりも成功率を高める行動だということを認識しておくと良いでしょう。
