妻の浮気調査を探偵に依頼するときに気になる大きな要素の一つは費用がどれくらいかかるのかということではないでしょうか。
それぞれの会社ごとに価格差があり料金形態が異なるので、一体どこの探偵会社がお得で良心的な料金プランなのかわからずに戸惑ってしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、探偵会社の調査費用の見方や料金形態の種類、自分にあったプランの選び方について、現役で浮気調査を得意としている探偵に尋ねてみました。パッと見の料金ではなく、本当にお得な費用を知るためにお役立てください。
本日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
まず簡単に浮気調査の相場観を知りたいので教えていただけますか。妻が浮気しているかもしれないと思ったら、探偵に依頼するためにいかほど準備しておけばいいのでしょうか。
浮気調査には料金の規定はないので地域や会社によっても様々ですが、おおよその相場は10万円から100万円ほどといわれています。最小と最大でおよそ10倍ほどの費用の差があるのは、条件の違いにより変動するからです。
一般的に浮気調査の費用は調査日数と投入した人員数を元に算出され、他にも調査難易度、調査方法などが関係してくることもあります。
大きく分けて調査費用の料金形態の種類は三つに分類されます。実働加算方式とパック料金と成功報酬型です。それぞれどんな特徴があり、メリット・デメリットがあるのか詳しく解説していきましょう。
それではまず実働加算方式について特徴とメリットを教えてください。
実働加算方式は浮気調査の料金形態の中で最も一般的です。
基本料金がまずあり、それにプラスして実際に尾行や張り込みなどの調査を行った時間と、動員された調査員の人数をあわせて金額が算出されます。さらに調査で経費として発生した交通費などが実費として加算される場合もあります。
会社によっては調査報告書作成も費用として計上されますが、最初から基本料金に含んでいる会社もあります。実働加算方式の場合は基本料金にどこまでの作業が含まれているのかを確認してみるといいでしょう。
実働加算方式のメリットは何といっても分かりやすいことですね。料金が発生するのは実際に調査が行われた時間や人数の料金なので、調査していない時間は発生しません。
シンプルな料金の考え方なので、状況に応じて調査方針を変えたり、調査を一度止めて状況変化を待つなどの柔軟な対応ができます。
たとえば、すでに妻が浮気する日時が大体定まっているのであれば実働加算方式が適していると言えるでしょう。必要最低限の調査時間で、有効な証拠を得ることができるからです。また、妻が警戒心を高めているのであれば、しばらく様子を見るため調査を控えたいという場合にも合っているでしょう。
それでは逆に実働加算方式のデメリットはなんでしょうか。
先ほどのメリットとは逆の状況の場合は料金が高くなってしまうことですね。
難易度が高かったり調査期間が長くなる場合は、時間がかかってしまい動員人数が増える分だけ費用に反映されてしまいます。
また、依頼者から指定された日時を調査はしたけれど対象者が浮気相手と会わなかった場合。これを探偵業界では空振りと呼びますが、この空振りであっても探偵の費用は発生します。調査する日が空振りになる可能性が高いのであれば、無理にその日には依頼しない方がよいでしょう。情報を収集して、より成功率の高い調査日を指定できれば費用を抑えることにつながります。
次はパック料金について特徴とメリットを教えてください。
パック料金は日常的に聞く言葉なのでイメージしやすいと思いますが、このプランは調査費用や実費、経費が最初から決まっている状態で提示されている料金形態ですね。
たとえば調査時間は40時間まで、調査人数は二人、費用は50万円のプランがあったとしましょう。このプランであれば50万円以上の費用請求は発生しませんので、依頼者側としては追加料金などの心配をする必要がないので安心ですね。
パック料金プランは一つだけではなく、数パターンのプランがあることもあるので自分自身に合ったプランを選ぶことができます。
パック料金プランは限られた予算内で妻の浮気調査がしたい、費用のわかりやすさを重視したいと思う人に適しています。
一方でパック料金のデメリットはありますか。
パック料金プランは調査する時間や、動員される人数、調査方法があらかじめ決まっていると先ほどお伝えいたしましたが、それはつまり細かい対応ができないということでもあります。
たとえば40時間調査、調査人数は二人、費用50万円のプランを選んで、調査がスムーズにいき10時間で証拠を確保できたとしましょう。プランの四分の一の時間と労力で調査は完了したわけですが、だからといって費用が四分の一になることはありません。
他にも今すぐに動いてほしい、調査内容や方針を途中で変更したいなどの細かい要望に対応するのが難しいのがパック料金プランです。
さらに調査をキャンセルできず返金されない契約になっている場合もあるので、よく契約書をチェックしておくとよいでしょう。
では最後に成功報酬型の特徴とメリットについて教えてください。
成功報酬型とは読んで字のごとく、浮気調査が成功すると費用を支払うというプランです。成功報酬型は実費や着手金は別途必要というパターンもありますが、完全報酬型であれば調査が成功した場合のみ費用が発生いたします。
成功報酬型の一番のメリットは、やはり成功した時にのみ費用を支払うという点でしょう。
たとえば他の料金形態である実働加算方式やパック料金プランでは、空振りと呼ばれる尾行や張り込みなどの調査をしても何も起きない場合でも費用は計上されます。
証拠を確実に確保した時だけ支払いたいという考え方であれば成功報酬型は向いているでしょう。
他にも妻が用意周到で非常に用心深い性格であれば、浮気調査の難易度が上がり調査期間はが長引くことが予想されますので、成功しない場合支払いは実費と着手金のみになる可能性があります。
メリットだけを聞いていると成功報酬型が最も良さそうに聞こえますが、デメリットはありますか。
ホームページ上では「浮気の証拠が撮れなければ0円」や「完全成功報酬制」といった謳い文句で宣伝している探偵会社が存在します。パッと広告だけを見ると、成功するまで費用が発生しないならお得だと考えてしまうでしょう。
ただ時にはその契約がデメリットになる場合があります。契約をする際にはよく内容を確認しておくことが重要です。
なぜなら「完全成功報酬制」の浮気調査は「依頼した内容が完璧に成功した時だけに料金が発生する」と思うかもしれませんが、そうではない場合があるからです。
たとえば浮気調査では、探偵が調査に行ったけれど対象者が浮気相手と会わなかった、浮気をしなかった為に証拠が確保できなかったといういわゆる業界用語で「空振り」という事態が発生します。この空振りが成功報酬型ではネックとなっています。
対象者が浮気相手と密会しないのであれば、空振りは起きてしまうものです。
成功報酬型以外の契約では、通常浮気調査をして空振りであっても調査した分だけ費用が発生します。
一方で成功報酬型は成功しなければ費用が発生しないので、探偵会社としては空振りがある程度起きるものと想定して調査費用の料金を決定しています。
依頼者としては空振りの料金が掛からないほうが嬉しいと考えることもあるでしょう。
しかしながら、もし万が一にも対象者が浮気をしておらず、依頼者の思いすごしであった場合は浮気の証拠を確保することはできませんよね。なぜなら浮気していないので証拠を確保すること自体が不可能だからです。
こういった場合、対象者は浮気をしていないという調査結果になります。依頼者の中には「探偵が浮気の事実と証拠を掴んでくれるなら費用が高額になっても支払うが、浮気の事実がないのであれば支払う費用は無駄金になるので支払いたくない」と考える方が時にはいらっしゃいます。
この考え方をうまく逆手にとった契約が「完全成功報酬制」なのです。
つまり「完全成功報酬制」の場合は、最初から空振りが発生する可能性も想定したプランにして利益を確保しているのですね。そのような成功報酬型のプランを提供している探偵会社に依頼する場合、気をつけるべき点はありますか。
今まで話した内容のようなリスクを抑えるために成功報酬型は他のプランと比べて高額になりやすいです。
なぜなら他のプランと同じように「完全成功報酬制」の調査を行うと、浮気の証拠が確保できない場合は赤字になってしまうからです。
依頼者側としては、浮気の事実をつきとめ証拠さえ確保できるのであれば少々費用が高額になっても仕方がないと思うからかもしれません。
しかし費用を計算してみると、実は実質加算方式などの他の調査プランであればもっと費用を抑えて何度も証拠が取れていたのではとなる場合があります。
もしそれでも成功報酬型のプランで調査依頼をするのであれば、「調査」や「成功」の定義をキチンと確認しておくことが重要です。
明確な「調査」や「成功」の定義を定めていない探偵会社では、浮気調査が上手くいかない場合は依頼者にいつまでたっても報告をせず、依頼者がしびれをきらし、キャンセルを申し込むと違約金を請求するといった事例も存在します。
探偵会社としては、とりあえず契約しておき調査をした結果、たまたま良い成功が得られれば高額な費用を請求することができます。
複数件ともなると調査難易度が低い案件が時にはあるかもしれません。仮にあまり上手くいかなかったとしても報告する必要がないのであれば信用もおちにくいでしょう。このように完全報酬制のプランはある程度、探偵会社としても予防線を張った契約にしている場合がないとは言い切れません。
そのため、契約書を見る際はその探偵会社の「調査」と「成功」の定義を調べてみてください。
たとえば浮気の証拠が撮れない場合、何回まで対応してくれるのか。期限内に証拠が撮れなければ解約可能なのか。調査期間や調査日を指定できるのか。空振りの場合であっても調査報告書を貰えるのか。裁判で通用する証拠を何度収集するのか。調査が何回になっても契約した費用が変動しないのか。もし浮気の事実がない場合の費用はいくらなのか。費用は証拠と引き換えに後払いなのか。
このように細かい部分の契約内容を確認しておき、その探偵会社がどこまで調査してくれて、何を成功と定義づけているのか知っておくことが大切です。
なぜなら完全成功報酬制は、条件次第でどのような契約にもなってしまうという危険性があるからです。ご検討の際は必ず全ての点をしっかりと確認してから契約をしましょう。
もちろん時と場合によって異なるとは思いますが一般的に考えて最もお得なプランはどれでしょうか。
費用的にも内容的にも実働加算方式が比較的お得になる場合が多いと言えますね。
なぜなら実働加算方式の費用を構成するのが、尾行や張り込みなど実際の調査ありきだからです。調査しなければ余計な費用が発生することはありません。
しかも急な要望にも対応することができます。状況変化により調査の方針を途中で変えることもでき、妻が浮気しそうな日が判明すればピンポイントで調査することができます。
仮に浮気の事実を掴めなかった空振りの日であったとしても、調査報告書を読み今後の調査の参考にすることができます。妻の行動をしっかり調査できて、必要分のみ費用が発生する実働加算方式がお得なプランといえるでしょう。
依頼者側の立場として気になるのは、出せる予算は決まっているので何とか予算内で収めて欲しいという要望は受けてくれるのでしょうか。
実働加算方式であれば、現状の状態をお聞きして調査内容が定まったら、見積りが提出されます。それをご覧になって、もう少し費用を抑えたい、これくらいの予算で調査して欲しいと希望があれば探偵会社としてもできる範囲で対応してくれるでしょう。
ただし、安さだけを求めてはいけません。
完全成功報酬型や料金の低さを大々的に宣伝している広告に目を奪われてしまい、肝心の調査力や実績が伴っていない会社に依頼してしまうと思うような結果が得られないかもしれません。他の探偵会社に頼んだ時よりもかえって費用が高くなる場合もありえます。
対策としては、一社だけに見積り依頼するのではなく、複数社、相見積りをとって比較検討してみるといいでしょう。比較してみて明らかに他の会社と比べて費用が安すぎたり、お得にみえるような表示になっている探偵会社もあります。
ありがとうございました。それでは最後に妻の浮気調査を探偵会社に依頼しようと思っているけれど、どんな料金プランの探偵会社に依頼すれば良いのか迷っている方に向けてメッセージをお願いします。
妻の浮気調査を探偵に依頼するということは、通常はなかなか無い経験です。そのため、相場がいくらぐらいなのか、この料金プランは妥当なのか悩んでしまうでしょう。
まずはしっかりと相見積りをとり、自分自身の場合だとどのプランがお得で望む結果が得られるのか慎重に比較検討してください。
そして希望や事情があるなら、契約前にしっかり探偵に相談しておくとよいでしょう。信頼できる探偵であれば、可能な範囲で応えてくれるはずです。
もちろん費用をなるべく抑えることは大事ですが、信頼できて浮気の事実の有無をしっかり調査してくれる探偵に依頼できれば安心して調査に任せることができます。