パートナーの浮気を疑っていて調査しようと思っても、素人が独力で浮気調査するには限界があります。調査の時間を確保するのも難しいでしょう。
ただ探偵に頼んだことがない人にとっては、浮気調査でどこまでどんなことを調べて、どんな証拠を手に入れてくれるのかが気になるのではないでしょうか。
そこで今回は現役で浮気調査を行っているプロの探偵に浮気調査の内容と調査報告書についてインタビューしました。
本日はどうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
浮気調査を依頼する依頼者からすれば、探偵がどういった点に注意して何を調べてどんな証拠を確保するのか依頼する前に知っておきたいはずです。そこで、具体的にどんな調査をして報告書を作っているのかを教えてください。
探偵は浮気調査を依頼されるとさまざまなことを調べます。
はじめに簡単に大枠を説明すると、おもに対象者の行動に対して尾行や張り込みをして、浮気の証拠を押さえ、浮気相手の個人情報などを調べあげます。
なるほど。それではそれぞれ詳しくお教えください。まずは尾行や張り込みなどで対象者の行動を把握することですね。
対象者の行動を把握するために、探偵は尾行や張り込みをします。対象者がいつ、どこで、誰と会っているのか、あるいはそもそも浮気しているのかどうかを確認します。浮気をしている場合、浮気の証拠を確保します。その際、対象者の警戒心が強まって調査が失敗しないように細心の行動を心掛けています。
探偵業の届出を出している探偵は正式な調査ができますが、一般の方が尾行や張り込みを行うとストーカーと勘違いされる可能性があります。パートナーの浮気を自分で確認したいからといって、自分自身で尾行や張り込みをすることはおすすめしません。
尾行と張り込みはなんとなく同じことのように思いますが、何が違うのでしょうか?
どちらも対象者の行動を監視することは共通していますが、尾行は対象者を移動しながら追う監視で、張り込みは対象者を一定の場所を監視する行動です。基本的にはこの二つの調査方法を用いますが、時には張り込みだけで調査が終わる場合もあります。
尾行は対象者を徒歩で追跡する場合もあれば、車やバス、電車などに乗車して尾行することもあります。気づかれないように慎重に尾行するのですが、1人の探偵だけで対象者を尾行すると気づかれやすくなってしまいます。そのため、探偵は最低でも2人で行動して交代で尾行する方法が主流です。
張り込みは対象者と浮気相手が飲食店やラブホテルなどに入った際に、次の動きがあるまで周辺で待機して気づかれないように見張り続ける行為です。
はたから見ると、ただ待っているだけだと思われがちですが、実際は非常に忍耐力のいる難易度の高い調査です。
対象者と浮気相手がいつ出てくるのか探偵にはわかりませんので、常に油断するわけにはいきません。長時間張り込むのが当たり前なので、探偵は浮気の証拠をつかむため辛抱強く待ち続けます。
不貞行為の後、対象者が浮気相手と別れると、今度は探偵は浮気相手を尾行して住所をつきとめます。浮気相手がどのような人物なのかは、依頼者にとって重要な情報です。依頼者が納得する調査を実施し、その結果をまとめて報告書に記載します。
例えば対象者が出張先や単身赴任先で浮気している場合がありますよね。探偵に依頼すればどこまで尾行や張り込みに対応してくれるのでしょうか?
仮に出張中の浮気が疑われる場合は、まず本当に対象者が出張しているのかを自宅や会社から追跡して検証する必要があります。実際には出張しておらず、近隣のホテルに行っている可能性もあるからです。
単身赴任している対象者の調査場所が県外や遠方などの場合は、調査費とは別に交通費や宿泊費が発生してしまいます。かなり遠方の場合は現地の探偵に依頼した方が効率的な場合もあるので、依頼する前にきちんと見積もりをもらいましょう。複数の探偵会社から相見積もりをとればその費用が妥当かどうか検討することもできます。
簡単そうにみえて実は尾行や張り込みを行う探偵には様々な苦労があるのですね。では次に浮気の証拠としてどのような報告書を作るのか教えてください。
まず尾行や張り込みで対象者の行動を把握した後は、時系列順にまとめて詳細に記録して報告書を作成します。さらに不貞行為を裏付けるために写真や動画を撮影します。手をつないで歩いている姿や、食事やキスの瞬間、さらにはラブホテルに出入りする決定的な写真を撮影して記録として残します。もちろん気付かれないように、細心の注意を払って撮影します。
この調査で得た情報をまとめた報告書や写真などは、対象者に浮気のことを追及する際に言い逃れのできない証拠として役立ちます。さらには離婚裁判でも物的証拠として有効です。
盗撮とは違うのでしょうか?
隠れて撮影するのは盗撮なのではと不安になるかもしれません。しかし探偵業の届出を出している正式な探偵であれば、業務として張り込んで撮影する行為は法律違反にはなりません。
とはいえ建物の出入口だけではなく、周囲も気にする必要があります。周辺住民や建物の管理者などに怪しまれてはいけないからです。一度不審がられてしまうと、最悪の場合警察を呼ばれてしまい調査の継続が困難になってしまいます。
また、注意しないといけないのは、お風呂やトイレなど公共性のある場所での撮影はいくら探偵であっても撮影してはいけない犯罪行為です。
浮気調査を行い作成した調査報告書にはどこまで情報が記載されるのでしょうか?
これは浮気調査だけに限りませんが、実は探偵が作成する調査報告書に明確な統一基準は設けられていません。各探偵会社ごとに、調査報告書の内容はそれぞれ異なります。
たとえば当社の調査報告書では、下記のように非常に細かい情報を詳細に記載することで、依頼者により多くの情報をご提供出来るように心がけております。
- 依頼者の服装、所持品
- 対象者の全行動
- 依頼者の携帯電話(通話状況やメール内容を可能な限り画像で報告)
- 浮気相手の名前や住所、特徴や雰囲気、服装、所持品
- 対象者と浮気相手の親密さや態度
- 対象者と浮気相手の顔のアップや全身写真、2ショット写真
- 対象者と浮気相手の立ち寄り先(外観写真、住所、電話番号、 必要によっては地図を添付、移動ルートを詳細に記載)
- 立ち寄り先での行動(店の雰囲気、購入物、物色している様子、会計はどちらが支払うかなど)
- 飲食店などの潜入捜査により二人の会話から情報収集(例えば不倫旅行を計画しているなどの会話内容の把握)
- ホテルの出入り写真
非常に多くの項目があるので驚きました。それでは服装、利用した店舗名、現場写真の3つの場合だと、具体的にどのように調査報告書に記載されるのかお教えください。
まず服装から説明すると、依頼者により多くの情報を提供するため、浮気当日の対象者と浮気相手の服装や装飾品を詳細に記録します。
たとえば白のポロシャツ、黒のスニーカー、左手に高級腕時計、左手薬指にリングといった恰好の情報を記載します。対象者が浮気相手と密会する際、普段、依頼者が見たことないファッションで出かけるケースはめずらしくありません。これにより、普段は見せていない隠していた一面が判明します。
また、もし浮気相手が指輪をしていれば婚約もしくは結婚している相手がいる可能性が浮上してきますね。
では次に利用した店舗についてどのように情報を記載するのか教えてください。
対象者と浮気相手が二人でどこに立ち寄ったのか尾行した情報を記録します。
利用した店舗名やラブホテル名を記録して、その日、どのようなルートを辿ったのか分かるように、地図を添付した報告書を作成する場合もあります。ホテルに何時から何時まで滞在していたのか、どこの部屋にチェックインしたのかなど、できる限り調べてお伝えします。
この調査報告書を見ることで、対象者が浮気をする時の行動パターンが明確に把握できます。
もし対象者と浮気相手が一緒にホテルに入っていくのではなく、別々のタイミングで入る場合にはどのような写真を撮るのでしょうか?
対象者と浮気相手がホテルに別々に入っていく時には、出入りの写真だけでは浮気の証拠としては不十分ですので一緒に部屋に入るシーンの撮影が必要です。他にも腕組みやキスをしていないか確認を行い、対象者と浮気相手の顔をアップした状態でツーショット写真や動画を撮影します。
これらは明確な浮気の証拠になるので、ぼやけていたり、誰だか分からない写真は採用しません。誰が見ても対象者と浮気相手だと分かる解像度の高い写真が証拠として採用されます。
尾行や張り込み中に、言い逃れできないように多くの写真を撮影します。
よくわかりました。探偵が行う浮気調査ではさまざまな事実が明らかになるのですね。
探偵業法に基づいて業務を遂行する探偵は、詳細な浮気調査の報告書を作成します。
おもに対象者の行動に対して尾行や張り込みをして、浮気の証拠を押さえ、浮気相手の個人情報などを調べあげます。
調査当日には、対象者と浮気相手の服装、所持品から始まり、親密さや行動、移動ルート、立ち寄った店での会話、ラブホテルに二人で入る写真などを収集して言い逃れできない証拠を確保します。
パートナーの浮気を確かめたい依頼者にとっては、これらは大切な情報です。尾行などの経験がなく、法律の知識も少ない人が独力で調査しようと思っても大変な労力がかかります。どうしても探偵と聞くと費用がかかってしまうイメージが先行して依頼するのをためらう人もいると思いますが、ちゃんとした探偵であれば無料相談の段階から親身になって応対してくれます。
身近な人には誰にも打ち明けられない悩みを探偵に話すだけでも心が軽くなります。お困りの際は、探偵に相談してみてください。