経営者であれば、自身が経営する会社には就業規則や社内ルールを定めていることと思います。
もし、それらを無視し規則やルールを守らない従業員がいれば会社の利益が損なわれますし、そのような人材を野放しにしていたがために大きな損害を与えられたケースや、会社の存続を脅かすようなトラブルを招くことになった事例もあります。
また規則やルール違反を犯す不正という部分以外にも、やる気が無く組織に悪影響を与えるという問題社員や、著しく能力が劣りそれを改善しようとする姿勢が見られないなどの、問題ある社員が存在することで将来的な会社の利益を損ねる原因となっているケースがあります。
不正など何か問題が起きた場合は、とにかく迅速に対応する必要があるのは言うまでもありませんが、できればそのような問題が起こる前に察知しておきたいところですし、実際、そのための社内不正や問題社員の調査を行う経営者の方も増えてきています。
目次
どのような社内不正や問題社員の行動が起こり得るのか
よくあるケースでは、以下のような社内不正や問題社員の行動が挙げられます。
- 横領や背任
- 機密情報や個人情報の流出
- 役員や幹部社員の裏切り
- 人材の引き抜きや競合他社との癒着
- 怪文書や自社への風評被害
- 文書改ざんやハッキング
- 不正アクセスやサイバー攻撃
- セクハラやパワハラ
- 差別
- 職務怠慢
- 職歴や経歴詐称での入社
- 詐病での労災や休業手当の申請
- 素行不良・反社会的勢力との繋がり
探偵による社内不正や問題社員の調査方法
社内不正や問題社員について、探偵による調査は以下のようなものが挙げられます。
行動調査
不正を行っているとされる人物の行動を、監視・尾行し全行動を把握・記録します。
怪しいとされる人物だけではなく、その人物の接触者や関係者から共犯者が浮上することもあり、新たな新事実や直接行動を見ていないと分からないことを判明させる一番確実な調査方法でもあります。
データ調査
保有するビックデータでのスクリーニング調査や、メディアチェック、SNS等からの情報収集を行います。
対象人物の情報が少ない状態で効力を発揮する手法で、新たな関係者が浮上した場合などに、その人物の基礎となる情報調査などに活用します。
関係者への取材や関係先への潜入調査
関係者への取材や関係先への潜入調査など、直接関係者に接触する調査手法となり、豊富な経験値とノウハウが必要な調査となります。
デジタルフォレンジック調査
PCやスマートフォン等のデジタル機器から証拠を収集する目的で行われる調査です。
デジタル機器の調査・解析・データ復旧技術など専門知識と技術が必要で、探偵が行うケースは少なく外部専門業者との提携が必要不可欠なジャンルの調査でもあります。
各種鑑識調査
筆跡鑑定や指紋鑑定・DNA鑑定などの鑑識調査で証拠を収集します。
こちらも探偵が行うケースというより外部専門業者との提携が必要な調査となります。
社内不正や問題行動に対しての対応パターンと注意するポイント
社内不正が疑われたり、問題行動の可能性が把握できたときは、その後の対応で大きく結果が異なってしまう可能性もあるため、対応パターン別に注意すべきポイントを挙げていきます。
1.状況を把握し問題を整理する
初動対応で大事なことは、冷静に状況を把握し、起こっている問題を整理することです。
首謀者は?共犯者は?関係者は?事態がどこまで深刻なのか?問題の本質は?誰に相談するべきなのか?
この判断を誤って軽率な行動を取ってしまうと、取り返しのつかない事態に発展する危険性があります。
2.証拠の保全と被害拡大の防止を行う
問題が発覚する際には、不正を行っているとの情報が出回ったり、匿名での通報や、証拠となるような証言をする実際に被害を受けた人物が現れたりと、その中には保全しておかなければならない証拠もあります。
しかし問題を深刻に受け止めていなかったケースや判断を見誤り事態を先延ばしにしてしまうなど、対応が遅れ証拠の保全と被害拡大の防止が十分に行われず、解決に無駄な時間や労力を費やしてしまうことがあります。
また、被害拡大の防止が不十分であったために、二次被害が起こる可能性もあります。迅速な対応が必要不可欠です。
3.事実関係を整理し解決策を練る
起こってしまった問題や被害があればその状況など、集めた証拠や情報から事実関係を整理し、問題の解明と解決策を練ることが必要です。その際の対策チームは必要最低限の人員で臨み、水面下で進めることが重要です。
関係者が増えれば、その分だけ情報が漏れやすくなる危険性があります。
4.適切な対応と行動を取り事態を収束させる
疑わしいというだけの段階で関係者への事情聴取などを行えば、あっという間に情報が洩れ広がり首謀者は証拠隠滅や偽装工作に走るでしょう。
言い逃れのできない確固たる証拠を掴むまでは直接的な行動は控えるべきで、あえて当事者や関係者を泳がして証拠の収集を行うことが適切な対応・行動となります。
5.不正や問題を起こした人物・関係者への責任追及とその後の対応
あえて泳がし水面下で進めた情報収集で、確固たる証拠を掴み事件の全貌が明らかになったら、張本人や共犯者・関係者への対応を行います。
その際も、話の着地地点をどこに持っていくのか?を考えたうえでの材料が必要です。
刑事告発や損害賠償等の措置を検討する場合は弁護士等の専門家との連携が必要ですし、デジタルフォレンジック調査でPC等の解析などから得た不正のやり取りが分かる内容の記録や電子メール等の証拠保全を行う必要もあります。
また、その後の対応としてはあえて起こった不正や問題を、すでに解決し関係者たちの処分を行った事実を周知させその後の抑止力として利用するという方法も場合によっては有効となります。
社内不正や問題社員調査に強い調査会社の見分け方
社内不正や問題社員の調査に対して、強い調査会社と弱い調査会社があります。どこに注目して調査会社を選べばよいのか、注意点をまとめました。
行動調査に関しての経験値と実績
行動調査は不正や問題を起こした張本人、または疑惑のある人物や関係者などの直接的な行動から事実確認や証拠収集を行う目的で行われます。
それにより決定的な証拠を掴み解決へと導くことも可能ですし、そこで得た情報から新事実が発覚し、新たな調査方法や解決への手順を組み立てていくといったような流れになることも多く、調査としては一番有効的な手法となるケースが多いです。
そのためには起こった不正や問題の本質を理解していることは勿論ですが、効果的に情報を収集するためのノウハウや経験値が必要で、社内不正や問題社員調査に対して豊富な実績がある探偵に依頼をする必要性があります。
データ調査や取材等のノウハウと経験値
一概にデータ調査と言っても、データ元や種類は多岐に渡り、保有しているビックデータや情報源も探偵によってピンキリです。
社内不正や問題社員調査に於けるデータ調査や取材とは、元々情報が少ない疑惑の人物や、新たに浮上した人物への基礎調査として行うことが多い傾向にあります。
データ調査や取材等で基礎となる情報を揃えず、むやみやたらに行動調査のみを行っても効率的に証拠を掴めない場合が有りますし、逆にデータ調査や取材等が全く必要ないケースもあり、調査方法の提案を行う探偵の経験値とノウハウが重要となる部分でもあります。
デジタルフォレンジック調査に関しての知識と技術力
PCやスマートフォン等のデジタル機器の解析を行い、そこで得た不正のやり取りが分かる電子メール等の内容や不正に関するデータ、デジタル資料などの証拠保全を行う必要がある場合、現実問題として探偵がデジタルフォレンジック調査を行う技術力を持っていることはほとんどありません。
その場合はいかに技術力を持つ提携業者が存在するのかというのが重要となっており、またその際に単なる提携ではなく連携できていることが必要で、探偵は最低でもデジタルフォレンジック調査に関しての知識が必要となります。
弊社では国内最大手のフォレンジックサービスを提供している業者との連携を結んでの対応が可能となっております。
社内不正や問題社員調査に関するよくあるご質問
社内不正や問題社員の調査をお考えの企業様へ
社内不正の疑いがもたれている人物が浮上した、または問題行動が懸念されている不良社員がいるなど、会社を運営する上で組織が大きくなればリスクも増えるのは必然と言えます。
経営者としては問題が起こる前に事前に察知できるような予防体制を構築することと、社員に不正行為を行わせない様なルール作りの徹底や、定期的な不正調査を行って問題を未然に防ぐことが必要となってきています。
具体的にはデジタル機器の自動監視システムの導入といった「デジタル調査」と問題社員の素行を調べる行動調査などのいわゆる「アナログ調査」が挙げられます。
そのように予防体制を構築しておくことで、万が一不正や問題行動が起こってしまった際にも迅速に対応する事が可能となり、被害を最小限に抑えることが出来ます。
弊社では社内不正や問題社員の調査に関して、豊富な知識と経験があり「デジタルの調査」と「アナログの調査」を駆使した解決方法を提案する事ができる数少ない探偵社として実績があります。社内不正や問題社員の調査をお考えの企業様はご相談ください。